2022年 全英オープン

比嘉一貴の憧れの地 第1打が名物17番でホテルの壁を直撃!

2022/07/14 10:58
初のメジャーに挑む比嘉一貴

◇メジャー第4戦◇全英オープン 事前(13日)◇セントアンドリュース オールドコース(スコットランド)◇7297yd(パー72)

比嘉一貴にとって初のメジャーの舞台が子供のころにテレビで「全英オープン」を見て憧れたセントアンドリュース。タイガー・ウッズが制した2005年大会の記憶が残っている。「正直言って、150回大会に出られるというよりも、セントアンドリュースでの全英に出られることがうれしくて…」と心の底から楽しみにしてきた。

前日練習ではメジャー覇者の先輩と回って最終調整した

テレビでは殺風景に見えていたという聖地は実際にはかなり違った。「球がよく転がる。結構、みんなバーディを獲ってくるというイメージだったんですけど、いざ来てみたらフェアウェイはうねっているし、どこに落ちてどこに転がってるのか計算が難しくて」。開幕前に合計で2ラウンドしたが、「風が吹くとものすごく難しい。率直な感想です」

もっとも、聖地での記念すべき第1打は屈辱交じりだった。欧州ツアー2戦目の「アイルランドオープン」から転戦してスコットランド入り。9日(土)に初めてコースをチェックした。“事件”はホテル越えが名物の17番で起きた。「どうしても打ちたくなって、練習せずに急に5Wで打ったんですけど、目の前の壁に当てちゃって…」。セントアンドリュースと書いてある壁に「激トップ」して直撃したという。「憧れの地での第1打がそういう結果になってしまって…。いい思い出です」と笑い飛ばす。

憧れの舞台で悔いのない戦いを誓う

サインや写真対応したギャラリーから「oh!」と面白がる声が耳に届き、「気まずさが何倍もあった」。ボールはコースに戻ってラフに止まっていたが、「それを拾う屈辱」も味わった。壁の“痕跡”は「見たくなかったので目をそらした」そうだが、一連の顛末をうれしそうに話せるのは聖地だからこそ。

5Wはもう握らないと誓い、「ドライバーでティ高めにして打ちます。横風が強いので、建物ギリギリか上でもいいのかな。きょう打ったら、戻ってきていいところに行ってたので、ちゃんと信じてそれを打てるかどうか。そういう壁に当てた経験が生きればいい」。17番を見せ場に変えられるか。要チェックである。(スコットランド・セントアンドリュース/清野邦彦)

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