ウッズとセントアンドリュース ダブルグランドスラムを達成した2005年大会/全英OP
1860年に第1回大会が行われてから今年で150回目となる全英オープン。世界最古のメジャーは“ゴルフの聖地”セントアンドリュース(スコットランド)を舞台に14日から開催される。
2000年大会と05年大会でセントアンドリュースを制覇したタイガー・ウッズは「マスターズ」(47位)、「全米プロ」(途中棄権)に続き、自動車事故でのけがから復帰後に臨む3回目のメジャー。
開幕を前に、今回は初日からリードを一度も譲らずに完全優勝でメジャー10勝目を遂げた2005年大会の4日間を回顧する。
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ジャック・ニクラスのラストゲームでもあったセントアンドリュースでの戦いは、当時29歳のウッズにとって2度目のキャリアグランドスラムがかかっていた。初日は4番で12mのバーディパットを沈めバーディを先行。続く5番(パー5)で2オン2パットのバーディとし、7番、9番でもスコアを伸ばすなど「66」でプレーして単独首位発進を切った。
午後スタートの2日目は別れを惜しむニクラスの組が3組前だったせいか、5時間を超えるラウンドに。初日に続いてこの日もパッティングが好調でボギーなしの「67」。通算11アンダーで後続に4打差をつけて大会を折り返した。
風に翻弄させられた3日目は、2番で2mほどのパーパットを左に外してスコアを落とし、6番と8番ではティショットをブッシュに入れてアンプレヤブルの処置をした。パープレーで折り返した後半でも我慢のゴルフは続き、「71」で終えた。それでも後続に2打差をつけてトップの座を堅守した。
ホセ・マリア・オラサバル(スペイン)との最終組を回った最終日。スコアを2つ伸ばして迎えた10番で、1Wで1オンを狙ったボールはグリーン手前のバンカーに入ってボギーに。再び後続との差は2打に縮まり緊迫した展開となったが、12番で獲り返して勢いを取り戻し「70」でホールアウトした。
オラサバルと前半で追い上げていたコリン・モンゴメリー(スコットランド)の終盤にかけての失速によって、最終的にウッズは5打差をつけての完勝。初日から一度も首位を明け渡さずに、1971年のニクラス以来、史上2人目となるダブルグランドスラムの偉業を達成した。