2022年 マスターズ

ウッズの次戦は未定 聖地での「全英」には出場意欲示す

2022/04/11 09:49
奇跡の復活を遂げ、最終日は勝負服でファンに応えた

◇メジャー第1戦◇マスターズ 最終日(10日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7510yd(パー72)

オーガスタのパトロンが、誰を一番見たがっていたか。その事実を再認識するためにはうってつけの4日間だった。昨年2月の交通事故による離脱から復帰したタイガー・ウッズが72ホールを完走。通算13オーバーの47位に低迷しても、大きすぎる存在感を見せつけた。

最も多くのパトロンを引き連れたのは、前年王者の松山英樹の組でも、最終日最終組の2サムでもない。4日間で唯一、アンダーパー「71」をマークした初日だけでなく、ウッズの組の周りにはいつも人々が鈴なりになった。

負担は相当なものだった

「ただプレーするだけでなく、第1ラウンドはいいプレーができた。スタミナはなかったけれど、数週間前はこの大会に出られるかすら分からなかったのに」と本人も納得の復帰戦。「78」をたたいた最終日はおなじみの赤いシャツ、黒いパンツに身を包み、負傷した右足を引きずりながら場内を熱狂させた。

試合後、ウッズは英スカイスポーツのインタビューで「再びフルスケジュールでプレーすることはない。ビッグイベントだけになる」と明らかにした。5月にはメジャー第2戦「全米プロゴルフ選手権」(オクラホマ州サザンヒルズCC)、6月には「全米オープン」(マサチューセッツ州ザ・カントリークラブ)が控えるが、出場は回復次第だという。

4日間を戦い抜いたウッズ。次戦は未定だが、全英には意欲も

一方で、7月14日に始まる「全英オープン」(スコットランド・セントアンドリュース オールドコース)には出場意欲を口にした。「サザンヒルズでプレーできるか分からないが、セントアンドリュースは楽しみにしている」。ゴルフの聖地での全英では2回の優勝(大会通算3勝)。2000年にはキャリアグランドスラムを、05年にはダブルグランドスラムを達成した。

事故から1年2カ月、前回出場したツアー競技(2020年11月マスターズ)から1年5カ月。「ここまで来るのに、素晴らしいチームの助けがあった」と自らのカムバック、周囲の温かいサポートに胸を張った。(ジョージア州オーガスタ/桂川洋一)

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