エース達成も「ボールを捨ててもいい」スチュワート・シンクのほろ苦い一日
2022/04/09 13:50
◇メジャー第1戦◇マスターズ 2日目(8日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7510yd(パー72)
PGAツアー8勝で46歳のスチュワート・シンクにとって、20回目の「マスターズ」はいろいろな意味で忘れられない一戦になった。
キャディを任せたのは息子のレーガンさんで、ちょうど金曜日に25歳の誕生日を迎えたばかり。父親としてはカッコいい姿をみせたいところだったが、70位から予選通過を目指した2日目は、2度池につかまるなど苦戦が続いた。
イライラが募る中、終盤でようやく苦労が報われる時がくる。170ydの16番パー3、「完璧なコンタクトだった」と8番アイアンで放ったティショットがピンの右サイドに着弾し、10秒ほどかけて吸い込まれるようにカップインした。
飛び跳ねて喜ぶ息子と抱き合い、何度もハイタッチ。「なかなかいい誕生日プレゼントになった。ボールをあげたし、プレゼントとしては十分だろう」と笑顔が弾けた。
マスターズ史上、これが34番目のホールインワン。16番ホールでは24番目となった。「忘れられない出来事になった」と喜んだが、肝心なスコアは通算7オーバーで予選落ち。「あと2ラウンドできるなら、ホールインワンのボールを池に投げ入れてもいい」と、エース達成では払拭できない悔しさが残った。
次戦はディフェンディングチャンピオンとして臨む「RBCヘリテージ」(4月14~17日/ハーバータウンGL・サイスカロライナ州)。今度こそ、父親としての威厳を示したい。