2022年 WMフェニックスオープン

居残りの理由は「苦しい3アンダー」 13位も松山英樹は変わらず

2022/02/12 10:54
不満の残る内容ながら上位には違いない

◇米国男子◇WMフェニックスオープン 2日目(11日)◇TPCスコッツデール(アリゾナ州)◇7261yd(パー71)

いつもの居残り練習が長くなるのも当然だった。 2日続けた「68」は「この内容だったらこれ以上伸ばせない感じ」だと松山英樹は言う。ショットミスが連なる中で懸命にスコアメークし、首位とは6打差の13位で予選を通過しても、不満が多く口をついた。

夕方にプレーを終えた前日の不安定さは解消できないまま、午前8時前の早朝スタート。前半11番で1Wショットを左の池に入れ、ボギーを先行させた。7mを流し込んだ12番(パー3)からの2連続バーディで流れは好転するかと思いきや、 14番で再び第1打を左に曲げてボギーをたたいた。

早朝のグリーン。朝焼けで影が伸びた

ドローボールで狙ったホールでミスが相次ぐ。「引っかけたり、プッシュアウトしたり。アイアンも同じ感じなのでスイングがズレているんだろうと思うけれど、なかなか修正できない」。フェアウェイキープ率は初日の35.71%(5/14)を上回ったが、それでも42.86%(6/14)と低調だ。スタジアムホールの16番(パー3)では、グリーンをとらえたにもかかわらず、左サイドに切られたピンから遠くブーイングを浴びた。

後半5番では1Wショットが左サイドに停止していたカートの下の砂地に止まった

上位にいるのは、その少ない“チャンス”を生かしたからこそでもある。3Wでの1打目をフェアウェイに置いた2番から 2連続バーディ。終盤8番では下りの8mを沈めた。通算9アンダーまで伸ばした同組のパトリック・カントレー(4位)に追いすがる、この日6つ目のバーディ。「差が広がるところを3打で終われた」と引き離されなかったことに安堵した。

決勝ラウンド進出時の順位は大会3勝目から遠ざかっている2018年以降、最高位でもある。ただ、「苦しい3アンダーなので、“カンタンな3アンダー”を出せるようにしたい」と数字よりも内容の充実さが今は欲しい。

松山英樹は予選2日間で「68」を並べてあすの第3ラウンドへ

強い日差しを浴びた午後の練習は、スナックを昼食代わりにした休憩も挟んで行われた。途中、ギャラリーのリクエストに反応し、上空に浮かぶ気球を目がけて打つようなパフォーマンスや、写真撮影にも応じるなど、緩急を織り交ぜて汗を流した。打ち込みが2時間半にも及んだのは、「ショットの出来次第で(週末の成績が)変わるんじゃないかと思う」と信じるからだ。(アリゾナ州スコッツデール/桂川洋一)

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