2022年 ソニーオープンinハワイ

「打つのが怖かった」 中島啓太はムービングデーの後退に涙

2022/01/16 15:56
「ピンを狙いたかった」。恐怖心が離れない一日となった

◇米国男子◇ソニーオープンinハワイ 3日目(15日)◇ワイアラエCC(ハワイ州)◇7044yd(パー70)

「きょうほどボールを打つのが怖かったり、アドレスをするのが怖かったりした日はないと思います」。米国でのPGAツアーに初出場の中島啓太(日体大3年)は1バーディ、3ボギーの「72」でプレー。9アンダー5位から通算7アンダー39位に後退した。

前日まで良かったショットはこの日も「自信」があった。何かを変えたわけではなかったが、前夜にヤーデージブックにメモしたピン位置を見て「難しいのは分かっていて、耐えるのに必死だなというプランだった」と心の準備はできていたつもりだった。

出だし1番では手前にバンカーが広がっている中で、グリーン左6yd、手前5ydほどのピンポジション。2番も右サイドが浅い中で右から4ydの奥にカップが切られ、“辛口”だった。パーでしのぎながらも、5番(パー4)でティショットを左に曲げてボギーを喫した。

まだ21歳の中島啓太。最終日は「出し切る」ことを目指す

リーダーボードに流れるほかの選手たちのスコアは伸びているのに対し、中島は「不安というか、怖くてピンを攻められなかった」という。ギャラリーからの声援は英語でも、日本語でもかけられたが「心理的なところでちょっと耐えきれなかった」と悔しさを見せた。

「まだまだ自分の基準が低いと思いますし、心理面でも強くならないと3日目でもスコアを伸ばせないと感じました。きょう悔しい思いをしたので、その思いをボールに込めて最後まで出し切りたいなと思います」

ラウンドを振り返り「特にセカンドショットは…怖かった」という言葉とともに出た涙を、次なる成長につなげたい。世界の舞台での経験はまたひとつ増えたのだから。(ハワイ州ホノルル/石井操)

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