2021年 ザ・CJカップ

「さすがに入らなさすぎ」松山英樹は母国でのPGAツアーへ“覚醒”期待

2021/10/18 09:21
ショットは復調気味だが、パットで苦しんだ(Christian Petersen/Getty Images)

◇米国男子◇ザ・CJカップ 最終日(17日)◇サミットクラブ(ネバダ州)◇7431yd(パー72)

朝焼けの1番グリーンで、松山英樹は思わずバンザイした。2打目でつくった1.5mのチャンスを生かしただけではあったが、ことごとくパットを外した前日を思えば納得がいく。そして最終日も、中盤以降は再びフィニッシュを決めきれないもどかしい展開になった。

「思うように打てていないところも確かにあるけれど、打てていないにしてもさすがに入らなさすぎ」。前半5番までに3バーディを奪った後は、勢いがピタリと止まった。ショットにキレが出て7番から3ホール続けてアイアンでピンそば3mにつけながら、スコアを伸ばせない。11番(パー3)で第1打をグリーン右奥のラフにこぼしてボギー。4mを流し込んだ13番から2連続バーディにした後も加速できなかった。

下りのラインとはいえ、15番から2ホール続けて2m以内を外した。カップの左フチに蹴られた16番(パー3)では打ち終わったまま数秒間、動けなかった。「15番からは何をしたらいいか分からなくなった」と、最終18番(パー5)は5Wで2オンさせながら3パットでパーどまり。「68」のスコアは不満いっぱいの5バーディ、1ボギーだった。

通算10アンダーの59位。4日間のストローク・ゲインド・パッティングは「-9.554」で、78人中77位に終わった。次週日本開催の「ZOZOチャンピオンシップ」を思えば、不安は尽きない。「良いプレーをしたい気持ちだが、現状からすると全然期待できない」。ツアーの仲間と同乗するチャーター機での帰国を前に「飛行機移動と時差で覚醒したらいいな…と思う」と苦笑いした。

救いは前週の「シュライナーズチルドレンズオープン」最終日に、絶望感たっぷりだったショットが復調の兆しを見せたこと。「だいぶコースの中でやることは少なくなってきた。(ポイントが)10個あったら1個減ったくらいですけど。1個減るだけでこれだけ変わる。来週もどんどん減らせるようにしたい」。グリーン上での嘆きとため息の連発も、チャンスメークを続けたからこそだった。

新型コロナ禍での日本での「ZOZO」では、選手関係者はコース内外で厳しい隔離と検査を強いられる。タイガー・ウッズに次ぐ2位に入った2019年大会以来の母国でのPGAツアー。21日(木)の開幕までに神経を研ぎ澄ます。(ネバダ州ラスベガス/桂川洋一)

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