笑顔なき8年連続切符 松山英樹は悔しさ胸にイーストレイクへ
◇米国男子プレーオフ第2戦◇BMW選手権 最終日(29日)◇ケイブスバレーGC(メリーランド州)◇7542yd(パー72)
松山英樹がため込んだ悔しさをシーズン最終戦にぶつける。最終日は3バーディ、1ダブルボギーの「71」。3打差7位と好発進した初日から、伸ばし合いの中で徐々に後退。通算9アンダー46位でフィニッシュした。
フェデックスカップランキングも16位から22位と順位を下げたが、8年連続でわずか30枚の「ツアー選手権」(ジョージア州イーストレイクGC)切符を問題なく確保。継続中の選手としてはポイントレース15位のダスティン・ジョンソン(13年連続※)、30位のパトリック・リード(8年連続)と3人しかいない記録となる。
それでも“快挙”に花を添える爆発とはいかず、もどかしさを増幅させた一日だった。3Wで2オンに成功した4番(パー5)、1Wショットをグリーン右手前まで運んだ短いパー4の5番と獲りたい序盤ホールで2つ伸ばしたが、8番でダブルボギー。右バンカーから難しいスタンスで打ったセカンドが大きく左へ出て、深いラフからの3打目も手前のバンカーに落ちての4オン2パット。貯金を吐き出した。
大きく曲げるホールがなかったフェアウェイキープ率は71.43%(10/14)を記録。パーオン率83.33%(15/18)も含めて4日間で最も高い数字だった。パッティングの距離感も安定。ほぼストレスのないパーパットを打ち続けた一方、池に近い右手前のピンに絡めて2m弱を沈めた後半17番(パー3)までバーディが遠かった。
最終18番も1Wショットでフェアウェイを捉え、打ち上げの残り187ydをピンの根元に落として1mのチャンスを演出しながら、パーでホールアウト。感情を押し殺して同組のブライアン・ハーマンと握手を交わした。
ポイントランク順でストローク数にハンディキャップが設けられる最終戦はトップと9打差の1アンダースタート。アジア人として初めてグリーンジャケットをつかんだ栄光のシーズンの締めくくりに臨む。(メリーランド州オーウィングスミルズ/亀山泰宏)
※ジョンソンは13-14年シーズンに8月以降の試合を欠場したが、ポイントランク30位に入っていたため最終戦進出記録は継続中。フェデックスカップとプレーオフシリーズが設立された2007年以降ではハンター・メイハンが07年から、マット・クーチャーが10年から8年連続で最終戦に進んだ。