2021年 WGCフェデックス セントジュード招待

17年ぶり9打差逆転まであと一歩 松山英樹は“プレーオフ連戦”で見せ場

2021/08/09 10:22
プレーオフ1ホール目、バーディパットは無情にもカップに蹴られた(Sam Greenwood/Getty Images)

◇世界選手権シリーズ◇WGCフェデックス セントジュード招待 最終日(8日)◇TPCサウスウィンド(テネシー州)◇7233yd(パー70)

松山英樹の表情には、悔しさとともにどこか晴れやかさもにじんだ。前週「東京五輪」に続くプレーオフ。タフなスケジュールで挑んだ極限の勝負の中、笑顔もこぼれた。

18番で行われたプレーオフ1ホール目は勝負を決めたかと思われたバーディパットがカップに蹴られた。2ホール目はボールがやや沈んだラフからのセカンドでグリーンを捉えたが、2パットのパー。PGAツアーのキャリアでは4度目となったプレーオフで初めて敗れた。

9打差14位からのスタート。最終日9打差以上の逆転なら2004年「RBCヘリテージ」のスチュワート・シンク以来という記録的な大まくりは目前だった。

「パッティングは良かったと思う」と、プレーオフでも可能性を感じさせたグリーン上を評価。3日間マイナスが続いていたパットのスコア貢献度(ストロークゲインドパッティング)も「2.735」とプラスに転じた最終日はフィールド4位。この日のベストスコア「63」の原動力となった。

一方で右ラフから第2打を打つ場面が続いた終盤のプレーへの指摘を忘れなかった。「特に上がりの4ホールは、ティショットが曲がってしまったのでもったいなかった。大事な18番のティショットをミスしているようじゃ、まだまだかなって思う」と振り返る。

新型コロナウイルス陽性となってから復帰戦として自国開催のオリンピックに臨み、米国へとんぼ返りした慌ただしい2週間。「パッティングは、ほんのちょっとしたことで今日は良かった。ショットはもうちょっと時間がかかりそうだけど、結果的には(徐々に)良くなってきている」。シーズン最終盤、再びトップを争える状態にまとめてきた。

2ホール目で敗れて悔しさをあらわにした(Tracy Wilcox/PGA TOUR via Getty Images)

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