2021年 全米プロゴルフ選手権

4ホールで「+5」 松山英樹は“2位”から23位に後退の悪夢

2021/05/23 10:00
耐えてきたスコア…松山英樹は後半にかけて我慢が限界を超えた(撮影:田邉安啓)

◇メジャー第4戦◇全米プロゴルフ選手権 3日目(22日)◇キアワアイランドゴルフリゾート・オーシャンコース (サウスカロライナ州)◇7876yd(パー72)

メジャー連覇の夢は突然、遠ざかって行った。前半アウトで2つスコアを伸ばして迎えたバックナイン。前日2日目までに通算2アンダーとしていた11番からの4ホールで5ストロークを落とした。松山英樹は自ら首位との差を8打に広げてしまった。

最終組の2つ前の組でフロントナインは粘り強いプレーが光った。予選ラウンドと向きが変わり、弱くなった風。3Wでの第1打を左に曲げた3番でボギーを先行させながら、バウンスバックで2連続バーディを取り返した。

4番は残り198ydの2打目をピンそば2mに、5番(パー3)は195ydの第1打を4mにつけるアイアンショットで「マスターズ」チャンピオンたる所以を見せつけた。7番(パー5)では開幕前の練習ラウンドで試してきたアイデアも。高さのある砲台グリーンの右手前からの4打目を5Wで転がしてアプローチ。3mのパーパットを沈めてガッツポーズを作った。

後半13番でブッシュからグリーンを狙った(撮影:田邉安啓)

アイアンは冴えたまま8番(パー3)でティショットを1mに絡めて通算5アンダー、一時的に2位に浮上したが、後半に落とし穴が待っていた。11番(パー5)、残り124ydからの3打目をグリーン右手前のラフに外してボギーとすると、12番で3パットし2連続。さらに13番で左ラフからの2打目をブッシュに突っ込み、4オン2パットのダブルボギーにした。悪循環は続き、14番(パー3)の第1打はグリーンに止めきれず奥のラフに落としてボギー。1時間弱の間に上位からたちまち陥落した。

最終18番で3パットボギーを喫し、「76」で通算1オーバー。前日の4位から23位に順位を下げた。スコア提出を終え、向かった先は練習場ではなく帰りの車。最終日は風が再び強まる予報。メジャーでは、難コースでは、何が起こるか分からない。(サウスカロライナ州キアワアイランド/桂川洋一)

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