2021年 全米プロゴルフ選手権

砂浜のコースで再び“バンカーはゼロ” 「全米プロ」9年前のルールを採用

2021/05/19 10:30
砂地のエリアだらけ。「全米プロ」の会場キアワアイランド・オーシャンコース(撮影/田邉安啓)

◇メジャー第4戦◇全米プロゴルフ選手権 事前情報(18日)◇キアワアイランドゴルフリゾート・オーシャンコース (サウスカロライナ州)◇7876yd(パー72)

大西洋に面したキアワアイランド・オーシャンコースはピート・ダイ、アリス・ダイの夫妻が砂浜につくった18ホール。グリーンサイドやフェアウェイ脇には人工のバンカーがいくつも口を開けているが、今大会ではそれらを“バンカーと認めず”、選手はどの砂地からでもソールして打つことが可能だ。

前回当地で行われた2012年大会で採用されたローカルルールで、すべての砂地をフェアウェイやラフと同じ「ジェネラルエリア」と定義する。砂地とバンカーとの境界線があいまいで、処置の判断が難しいのが理由だ。

大会実行委員長のケリー・ヘイグ氏は「前回大会のように砂地はバンカーではないと全選手にお知らせした。これにより、選手は砂地からも練習スイング(地面にクラブをつけて素振り)ができる」と明らかにした。加えて「ただし、ボールが埋まってしまっても救済はない」としている。

この“バンカーなし”のローカルルールは過去の同大会で起こったトラブルを発端に設定された。ミシガン湖沿いのウィストリングストレイツで行われた2010年、ダスティン・ジョンソンは最終日の最終18番で放ったバンカーからのショットをウェイストエリアからと勘違いし、クラブを砂につけてからスイング。ホールアウト後に2罰打が加わり、プレーオフ進出を逃した。

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