早とちりから往復3000キロ それでも筋トレはするデシャンボーのいちばん長い日
◇米国男子◇ウェルズファーゴ選手権 3日目(8日)◇クエイルホロークラブ(ノースカロライナ州)◇7521yd(パー71)
命拾いの予選通過となった。ブライソン・デシャンボーは2日目の後半7番(パー5)でトリプルボギーをたたくなどし、「74」とスコアを落とした。
通算3オーバーでホールアウトした時点で90位に沈み、予選落ちを確信。「荷造りして家に帰り、来週の準備がしたかった」と帰路に就いた。
コースのある米南東部のノースカロライナ州シャーロットから自宅を構える米南部テキサス州ダラスまで、約1500キロをプライベートジェット機で3時間かけて飛んだ。
その間、コースでは強風が吹き、後続の選手たちのスコアが落ち始めた。空港に到着した30分後にカットライン上の64位で予選通過したことに気づいた。
棄権することも頭をよぎったが、「大会にも申し訳ない。がっかりさせたくなかった」。すぐにコースに戻るためのジェット機を手配し、深夜便で戻ることにした。
それでもいったん自宅に立ち寄り、1時間のトレーニング。夕飯を食べ、午後8時に就寝した。日付が変わり、午前2時45分のフライトでダラスからシャーロットへ。5時45分に空港に到着し、コースには6時20分に戻ってきた。8時10分のティオフまでしっかりと時間を確保できた。
「今朝は簡単ではなかったが、気持ちは充実していました。とても疲れていたけど、きょうは素晴らしいゴルフでしたし、とてもうれしい」。3日目は5バーディ、1ダブルボギーの「68」でプレーし、首位と8打差の通算1アンダー23位に浮上した。
24時間で往復3000キロの長旅だったが、上位進出への可能性も残した。「お金のかかるミスをしてしまった。あまりにも高くつきすぎた」。ツアー8勝の27歳にとっては、大きい教訓となったようだ。