デシャンボーは傾斜地での距離感に苦戦「これがゴルフ」
◇メジャー第3戦◇マスターズ 初日(8日)◇オーガスタナショナルGC(ジョージア州)◇7475yd(パー72)
PGAツアーで平均飛距離1位のブライソン・デシャンボーが、コブラの新ドライバーを投入して臨んだ「マスターズ」初日だったが、1バーディ、3ボギー1ダブルボギーの4オーバー「76」と、首位と11打差の60位と出遅れて肩をすぼめた。
「そんなに悪いスイングはしていなかったけど、これがゴルフだよ。他にどう言えばいいか分からない」と、オーガスタは5度目となるデシャンボー。序盤4番(パー3)ではティショットをグリーン奥のブッシュに打ち込み、あわやロストボールかというところで発見されたが、2打目は出すだけでダブルボギー。以降も15番まで1つのバーディも奪えなかった。
昨年大会では原因不明の体調不良に見舞われたが、「CTスキャンにX線、心臓の超音波検査や首の血管のチェックなど、感染症まで検査したけど、なにも出てこなかった。あるとき、酸素濃度をチェックしてみたら、少し異常があって、それから呼吸法を変えたんだ。すると、その日から違和感が消え去った」と、現在の体調は万全。だが、硬く速いグリーンと、午後になって吹き出した風に計算が狂わされた。
「下り傾斜のライから、上り傾斜のグリーンに打ったり、その逆に上り傾斜のライから、下り傾斜のグリーンに打ったりするとき、球がどのように飛ぶかを理解する必要がある。うまく計算できなかったし、対応することができなかった。風も難しかったし、グリーンも固かった。それが、きょう起きたことだよ」とデシャンボー。
開幕前は硬く、速いグリーンを歓迎していたデシャンボーだが、複雑な傾斜を持つライから正確に距離を合わせる困難さに直面している。「そんなに多く出くわす問題じゃないけど、ここはオーガスタだから。他のコースでは問題にならないんだ」。予選通過は50位タイまで。限られた時間の中で、必死に最適解を求めていく。