2021年 アーノルドパーマー招待

2週連続ダボ締めも「ショットだいぶ改善」 松山英樹は予選落ち危機から18位

2021/03/08 09:24
松山英樹は初日の出遅れから毎日順位を上げてフィニッシュした

◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待 最終日(7日)◇ベイヒルクラブ&ロッジ(フロリダ州)◇7454yd(パー72)

強風のコンディションでの全選手平均スコアは「75.501」。松山英樹の「72」は優れたスコアで、通算2アンダーのまま順位は前日の35位から18位に上がったが、手放しで喜ぶわけにはいかなかった。最終18番でフェアウェイからの第2打をハザード内の岩場に落としてダブルボギーフィニッシュ。「最後はトップ10に入れそうだった」だけに悔しい。

優勝争いからは離れた場所でも「6アンダーくらいで回れば、この風なので“ワンチャンス”あるかなと思っていた」と上位進出の望みを捨てていなかった。前半は5番で1mのバーディパットを外し、6番(パー5)では左足下がりのバンカーからの3打目がグリーンに乗らずボギー先行。スコアを伸ばしあぐねた。

8番で下りの4mを沈めて、ようやく初バーディ。4mを立て続けに決めた12番(パー5)から2連続としてさらに伸ばした。続く14番ではアプローチミスから残した5m弱をしぶとく決めてパーセーブ。結果的に3人しかいなかったこの日のアンダーパーを記録したかに思われたが、最終ホールで「安全に行った」はずの2打目が突風にあおられた。前週の「ワークデイ選手権」でも72ホール目をダボにしており、「2週連続ですごく嫌な上がり方。来週は良い上がり方ができるようにしたい」と反省した。

パッティングに向上の跡が見られた4日間

次週は“第5のメジャー”の異名を持つ、同じフロリダ州での「プレーヤーズ選手権」(TPCソーグラス)。コース記録の「63」をマークしながら、コロナ禍でその初日の夜に中止、シーズン中断が決まった大会から1年が経つ。「63? 周りはそう言うんですけど、自分としては何も思っていないので。去年はなかったと思っている」と新たな気持ちで今はいる。

松山にとって同大会は、予選落ちした「ジェネシス招待」(カリフォルニア州リビエラCC)から続く4連戦の最終戦でもある。スイングを再構築する中で「リビエラのときに比べたら、ショットがだいぶ改善され始めている」と状態が上がってきた。予選通過圏外の初日87位から日々順位を上げた要因でもある。

課題のグリーン上。この日のミスを悔やみながら、今週のストローク・ゲインド・パッティング「+1.666」は全体の32位と特別、足を引っ張る要素ではなかった。「良くないところはたくさんあるが、良いパットが出てきている。これをもうちょっと、ちょっとだけでいいので良くなれば上位に行けると思う。優勝争いに絡んでいけるようになりそうだなあと」。期待を少し膨らませて。PGAツアーの総本山・TPCソーグラスまで2時間、車を走らせる。(フロリダ州オーランド/桂川洋一)

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