2021年 セントリートーナメントofチャンピオンズ

ドラコン世界王者に師事 デシャンボーがさらなる進化

2021/01/08 17:30
2021年最初のラウンドの平均飛距離もやっぱり1位。ことしもデシャンボーから目が離せない (Gregory Shamus/Getty Images)

◇米国男子◇セントリートーナメント・オブ・チャンピオンズ 初日(7日)◇プランテーションコースatカパルア(ハワイ州)◇7596yd(パー73)

昨年11月の「マスターズ」から1カ月半。ブライソン・デシャンボーはその間、ドラコン世界チャンピオンのカイル・バークシャーから、飛距離アップの秘訣を教わっていた。

バークシャーは大学時代に118mph(52.7m/秒)だったヘッドスピードが、現在は150mph(67.0m/秒)まで上がっている。PGAツアーが計測、公表している同部門でトップに立つデシャンボーのヘッドスピードは140mph(62.5m/秒)ほどである。

「彼のテクニックのいくつかを実行したんだ。ポイントは、ランナーズハイのように過剰なエンドルフィンが出ている状態は、中枢神経系を麻痺させるということ。その状態で極限まで追い込むと、どんどん限界が上がっていく。彼は狂人のように中枢神経系を超えるまで追い込んでスピードを得てきた。自分も少し(スイング)スピードが増したように感じたよ」

カパルアの練習場でも、月・火と松山英樹とともに一番遅くまで練習場にいたのがデシャンボー。彼は今週、唸り声を上げながらのフルスイングで、211mph(94.3m/秒)のボール初速を記録したという。

目標とするボール初速については、「自然に振って」205mph(91.6m/秒)-210mph(93.8m/秒)の数字を掲げた。「ドライバーには手に入れやすい果実があるように感じるんだ。まだスピードは上げられる。きょうの18番(677yd/パー5)の2打目は7I(打ち下ろしを入れて残り233yd)。これは大きい。5番(526yd/パー5)の2打目はPW。それでもパーだったし、パッティングが重要なことは変わらない。だけど、飛距離はこれまで不可能だったことを可能にしてくれる」

デシャンボーの目論見によると、目指すスピードを達成するのにあと1年から1年半。それが済んだら、ショートゲームにより注力していくつもりだという。

2021年初戦は4アンダー12位発進。1打ごとに飛距離や場所を測定する「ショットリンク」が定着して以降、公式のツアー記録として残る最長飛距離は、ここカパルアの18番で04年にデービス・ラブIIIが記録した476yd。条件に恵まれれば、500ydの大台も夢ではない?(ハワイ州カパルア/今岡涼太)

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