2020年 サンダーソンファームズ選手権

瞳を閉じてパッティング ガルシア「3年前からやっているけど…」

2020/10/03 13:50
ラインを読むときは目を閉じていない(当たり前だ)※撮影は2018年フランスオープン(Tony Marshall/Getty Images)

◇米国男子◇サンダーソンファームズ選手権 2日目(2日)◇カントリークラブ・オブ・ジャクソン(ミシシッピ州)◇7461yd(パー72)

ボールをよく見て打つ――は、必ずしもゴルフのキホン、ではない。セルヒオ・ガルシア(スペイン)が驚きのパッティングスタイルを明かした。この日、テレビカメラがとらえたのは、グリーン上で目を閉じて打つメジャー王者の姿。2日続けて「68」をマークした直後のインタビューで問われ、答えた。「僕が3年(以上)前からやっているって言ったら信じるかい?」

アドレスを決めてから目を閉じてバックスイングに入り、インパクトの直後に開く。ガルシアはこの打ち方で、出だしの10番から2.5mのパーパットを沈め、続く11番(パー5)では5mを流し込んでバーディを奪って勢いづいた。視界を閉ざしたストロークは、なにも“ヤケクソ”になっているわけではなく、明確な理由がある。

Putting with his eyes closed.

It's working for @TheSergioGarcia.#QuickHits pic.twitter.com/GpSz2487HB

— PGA TOUR (@PGATOUR) 2020年10月2日

「ストロークを考えるよりも、(動きが)少し自由に感じられる。僕たちは完璧なパットを決めようと集中しすぎる余り、目ですべてを追ってしまうことがある。こうやると、自分に『こう打つんだ』と強いることなく、自然体で、本能に任せて打てるように思うんだ。スムーズなストロークを維持できる」

思いついたのは「おそらく4年ほど前」。2017年、悲願のメジャー初制覇を遂げた「マスターズ」のときにはすでに実践していた。「オーガスタでのように全てのパットで目を閉じて勝ったこともあれば、そうせずに勝った試合もあった」。特に今週のように大きくスイングすることが少ない高速グリーンで多用。「目を開けて打ちたいけれど、ストロークを考えないほうが僕(のパット)は安定している。(9月)全米オープンで開けて打ってみたが、明らかにうまくいかなかった」と、すでに自分のものにして久しい。

「僕らはみんな気持ちよくできる方法を探している。ジョーダン(・スピース)は、(ボールではなく)ホールを見ながら打っていただろう。同じようなことだよ」。スタイルは、人それぞれ。

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