松山英樹に「少しずつ」の手応え ムービングデーに浮上
◇世界選手権シリーズ◇WGCフェデックス セントジュード招待 3日目(1日)◇TPCサウスウィンド(テネシー州)◇7277yd(パー70)
「もう少し何かきっかけがあれば、良くなりそうな雰囲気はある」。前日2日目に感じた手応えは、またわずかでも確かになった。33位でムービングデーを迎えた松山英樹は5バーディ、2ボギーの「67」。通算4アンダー22位に順位を上げ、「少しずつ良くなっている。あした良いプレーができれば上位にいけると思う」と口にした。
バーディとボギーを1つずつ記録して迎えた前半9番、松山は6mのパットを流し込んだ。初日から2日続けて、2打目をグリーン左手前の池に入れていたホールでバーディ。バックナインはショットの内容がさらに充実し、スコアを伸ばした。
パーオン率は前半2日間の58.33%に対し、この日は88.89%で失敗したのは2ホールだけ。「グリーンに乗る回数が多かった分、バタバタしないで落ち着いてプレーできた」という。195ydの14番(パー3)で奪ったバーディは、アイアンでのティショットをピン右3mにつけたもの。「良いショットのあとにパッティングがうまく入ってくれた。その次のホールに向けても良い感じでプレーできた」
2連続バーディとした17番では、11mのパットをカップの真ん中からジャストタッチで決めた。すると、同伴競技者のキャディや、コース近隣の住民からも驚きの声が。無観客試合での久々の歓声に「悪いときでも一生懸命、なんとかしなきゃという気持ちはより強くなる。とはいえしばらくは(ギャラリーは)入らない。きょうみたいに粘り強くやりたい」と笑顔を見せた。
最終18番のボギーでトップとの差は8にひろがったことを悔やんだが、「良いところは、きょうは少し多かった。でも悪いショット、パットともにあると思う。そこの回数がもうちょっと少なくなれば」と前進した。
ラウンド後はすぐに練習場に向かい、ショットから調整を施した。次週は「全米プロゴルフ選手権」(カリフォルニア州TPCハーディングパーク)。今季唯一のメジャーに向けて実りのある最終ラウンドにする。