ワトニーと濃厚接触11人は陰性 「気の緩み」指摘する声も
◇米国男子◇RBCヘリテージ 3日目(20日)◇ハーバータウンGL(サウスカロライナ州)◇7099yd(パー71)
米国男子ツアー(PGAツアー)は20日、前日に新型コロナウイルス感染が分かったニック・ワトニーと濃厚接触の可能性がある11人の検査結果がすべて陰性だったことを明らかにした。大会初日に同じ組でプレーした選手らに追加の検査を行った。
対象となったのは同伴競技者だったボーン・テーラー、ルーク・リスト、2人のキャディら。米ゴルフチャンネルによると、ワトニーのキャディと今週同じレンタルハウスに滞在していたブレンドン・トッドのキャディも含まれ、結果が出てからも自己隔離しているという。陽性反応を受け、大会を棄権したワトニーもツアーのガイドラインに従い、会場近くで隔離を続けている。
予選を通過して3日目もプレーしたテーラー(リストは予選落ち)は「様々な思いと感情が浮かんできた24時間だった。ほとんどはニックについてのことだった。肉体的にも精神的にも元気でいてほしい。最初の(発覚した)人間になって、厳しい状況にいる」とラウンド後にワトニーを気遣った。
一方でシーズン再開2戦目を迎えるに当たり、全体的な気の緩みも指摘した。「先週(チャールズ・シュワブチャレンジ)はみんな特別に注意していたが、この島(ヒルトンヘッドアイランド)の雰囲気もあって、警戒に満足して僕らも少しリラックスしてしまったように思う」と警鐘を鳴らした。ここまでのツアーの感染防止対策を評価しつつ「望んだときにいつでも検査が受けられるといい。もっと受けたいと思っている選手もいる」と要望した。
別の組でプレーしたジャスティン・トーマスはコース外の地域の状況に疑問を投げかけた。「ヒルトンヘッドを責める気はないけれど、真剣に(防止対策に)取り組んでいるようには思えない。ここは動物園みたい。どこにでも人がいるし、ビーチも満員、僕が車から見た限りのレストランも満員」と話した。「ニックはとても気をつけていたし、やれることはやっていたように思うから残念。でもヒルトンヘッドにいる多くの人がそうだとは思えない」とツアーが制御できない問題に、もどかしそうな様子を見せた。