「みんな大好き」 首位発進アフリカ系米国人バーナーIIIの願い
2020/06/12 16:08
◇米国男子◇チャールズ・シュワブチャレンジ 初日(11日)◇コロニアルCC(テキサス州)◇7209yd(パー70)
10日前、ハロルド・バーナーIIIのSNSが反響を呼んだ。3枚の手紙の写真。5月にミネソタ州で黒人男性ジョージ・フロイドさんが白人警官に暴行されて亡くなった事件と人種差別に対する思いの丈がつづられていた。
「この世界は美しく、愛にあふれている。僕はそう信じている。平等と社会正義のため、何より人類のために祈る。変化を起こすためには、肌の色に関係なく、僕たちはお互いが必要なんだ。安全に過ごそう。みんな大好きだ」とメッセージも添えた。
世界ランキング上位200人のうち3人しかいないアフリカ系米国人の1人。大会前にはPGAツアーのジェイ・モナハン・コミッショナーと対談し、人種差別根絶のためにツアーがリーダーシップをとっていくことについて話し合った。
午前8時46分、午後のスタートに備えていたホテルのジムで、フロイドさんのために黙とうがささげられる映像を見た。「とても素晴らしいことだと思ったよ」。3カ月ぶりのツアー再開初戦で広がった光景に胸を打たれた。
7バーディ、ボギーなしでツアー自己ベストにあと1打と迫る「63」。7アンダーでジャスティン・ローズ(イングランド)と並ぶ首位発進となった。パーオン率100%と18ホールすべてでグリーンを捉えた。「スーパーソリッドなプレーだった。ロープの中に戻ってゴルフを楽しめることに感謝したい。(世の中で)何が起こっているかは分かっているが、コースにいるときはゴルフに集中する」とツアー初優勝に全力を傾ける。