2020年 アーノルドパーマー招待

イタリアのモリナリ 故郷の新型ウイルス感染拡大を心配

2020/03/04 07:30
母国の現状を憂慮する前年覇者のフランチェスコ・モリナリ※写真は2019年大会(Richard Heathcote/Getty Images)

◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待byマスターカード 事前情報(3日)◇ベイヒルクラブ&ロッジ(フロリダ州)◇7454yd(パー72)

新型コロナウイルス感染は世界的な広がりを見せ、欧州ではイタリアでもっとも大きな影響が出ている。2日までに2000人以上が感染し、50人以上の死者が出た。今大会をディフェンディングチャンピオンとして迎えるフランチェスコ・モリナリ(イタリア)は、米ツアーを主戦場にしているとはいえ母国の状況が心配だ。

実兄のエドアルドは前週の欧州ツアー「オマーンオープン」で、行動をともにしていた選手がウイルス感染を疑われたことで隔離され、一時は試合を棄権させられる事態に及んだ。大会初日の朝に急きょプレーが認められた(結果は50位)が、フランチェスコが電話で話した限りでは「彼は元気だったから、(状況を)怖がっているというよりはイライラしていた」という。

PGAツアーは2日、保健機関の情報などを注視しながらも、現段階では予定している大会開催のスケジュールを変更しない姿勢を明らかにした。モリナリは「まずはツアーの支持に従うべき。幸運なことに僕たちのところまでは(今のところ)大きな影響はないようだ」と試合に集中する構えを見せた。

それでも故郷のイタリア北部トリノには家族もいる。「僕は先週イタリアにいなかったけれど、サッカーの試合が中止になったり、休校にされてもいる」。無観客で開催予定だったプロサッカーリーグ・セリエAの前週末の試合も5月に延期された。「うちの子どもたちは、もう小さくはない。ほぼ毎日彼らと話しているけれど、大丈夫なようだ」と日々の連絡を欠かさない。「イタリア人として、今は母国に戻るタイミングとして良いとは言えない。早く事態が収束するのを願っている」と話した。(フロリダ州オーランド/桂川洋一)

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