出遅れから挽回 松山英樹は「痛くはない」カラダで「67」
◇世界選手権シリーズ◇WGC HSBCチャンピオンズ 2日目(1日)◇シェシャンインターナショナルGC(中国)◇7264yd(パー72)
身体のコンディションがスコアに直結する。少なくともこの2日は、明暗が分かれた。松山英樹は初日3オーバーの出遅れを取り戻す「67」をマークし、通算2アンダーとして70位タイから32位タイに浮上。「きょうはやりたいことができるカラダだった」とフィジカルの回復を結果に反映させた。
派手なプレーはなくとも、松山は淡々とスコアを伸ばした。前半アウトは3バーディ。うちふたつはパー5の2番と8番で奪い、いずれも3打目のウェッジショットをピンそば1m前後にからめてチャンスをものにした。
今大会は3位だった韓国での「ザ・CJカップ」、2位で終えた日本の「ZOZOチャンピオンシップ」に続くアジアシリーズ最終戦。疲労からか、この日もプレー中に足腰を気にし、体を回すシーンが散見されたが、「きのうは動かなかったけれど、きょうはしっかり振れていたし、アイアンの距離感もいつも通りに出ていた」という。
後半10番をボギーとしながら、終盤5ホールで3バーディ。16番、18番(パー5)も2m以内のパットを外してパーにした。「もったいなかったけど、ほぼ完璧なパッティングはできている」。18ホールのパット数は前日の29から25に減少。今週投入したスコッティキャメロンのプロトタイプパターへの信頼度は上がっている。
痛い?と聞かれれば「痛くはない」。重い?と問われれば「きょうはそんなに…。きのうはひどかったけど」。満身創痍というわけではないが、ラウンド後は2日続けてすぐにコースを後にした。「まあ、しなくてよくなることもあるんで(笑)。練習だけがすべてじゃないということですね」。省エネは週末を見据えてのものだ。
トップとは9打の差がある。「4日間、プレーできればいいなという感じ」。目標を控えめに設定しつつも、それがすべてではない。「きょうのパッティングと、あした良いティショットとセカンドが打てれば、ビッグスコアにつながると思う。それができないと離されるだけなんで、少しでも良いプレーができるようにしたい」と土曜日の反撃を狙う。(中国・上海/桂川洋一)