終盤で納得のアイアンショット 松山英樹は5打差でスタート
◇米国男子◇ウィンダム選手権 初日(1日)◇セッジフィールドCC (ノースカロライナ州)◇7127yd(パー70)
開幕前夜のコース上空は嵐だった。猛烈な雨風が吹き荒れ、一夜明けて快晴になったこの日も午後4時過ぎに猛暑がいったん収まり、雷雲が接近するという真夏の天候。それでもなんとか、中断なく全選手がホールアウトした。松山英樹もラウンド序盤の慌ただしさを後半に整え、5バーディ、2ボギーの「67」でまとめて3アンダー46位タイで発進した。
1番でフェアウェイ中央からの第2打をグリーン右に外し、ボギーとして滑り出し。続く2番、5番(パー5)のバーディでばん回しながら、直後の6番では2打目を放った直後に6Iから手を放し、グリーン左に引っかけてまたボギーを喫した。スコアの伸ばし合いが展開されるフィールドで、手痛いミスが相次いだ。
次週からのプレーオフシリーズ、その先も見据えたレギュラーシーズン最終戦で、アイアンを今春発売のダンロップ スリクソン Z-フォージドアイアンにスイッチし、シャフトにも微調整を施した。正直に言えば「替えてみて(実戦で)どういう感じのボールが出るか分からなかった」と手探りをしながらティオフしたところもあった。
「悪いスイングをしたのが結果に出た。ココが悪いんだというのがすぐに分かった」と中盤になって感覚を取り戻し、最後の方は良い感じで打てていたと思う」と振り返る。その後はフィニッシュが崩れるシーンが減り、10番までにバーディをふたつ。終盤16番(パー3)では7Iでピン左3mをとらえて拍手を浴びた。
「悪いのが自分(スイング)なのか、クラブなのか、分からないときもあったのが『きょうは自分かな』と納得できた。16番みたいに良いショットを打って、ぜんぜん(チャンスに)つかなかったりしたらショックですけど…。しかも(パットも決まって)バーディで行けたので良かった」。出入りの激しいスコア構成になったが、単純な数字以上に得たものもあった。
混戦模様のリーダーボードで、トップとは5打差で2日目に入る。「ピンに向かって打つときにちょっと保険をかけすぎるところがあるので、あしたはどれくらい勇気を持って打てるか」と、この日分かったフィーリングを数字で表現したい。予報では引き続き、連日いつ雷雲が襲ってきてもおかしくない空模様。「しっかり(1日)7バーディ、8バーディと取らないと上にはついていけない感じがある。結果もすごく欲しいですけど、それ以前の問題が山積みになっているのが解消されている。クリアにすると結果がついてくると思う」と前傾姿勢をとった。(ノースカロライナ州グリーンズボロ/桂川洋一)