これでラーメンを食べられる?イ・ジョンウン6が「全米女子」で初優勝
◇海外女子メジャー◇全米女子オープン 最終日(2日)◇カントリークラブ・オブ・チャールストン(サウスカロライナ州)◇6535yd(パー71)
100万ドルの優勝賞金が懸けられたメジャー大会「全米女子オープン」で米ツアー初優勝を飾ったイ・ジョンウン6(韓国)の優勝会見は、不釣合いな謝罪から始まった。
「英語がしゃべれなくてごめんなさい。一生懸命勉強をしているので、次に優勝したときは英語で話せると思うので…」。今年が米ツアーのルーキー・イヤー。2017、18年の韓国ツアー賞金女王は、またたく間に頂点へと上り詰めた。
最終組の3組前、比嘉真美子と同組で2打差を追って出た最終日。イはスタートホールでボギーを叩くが、動揺はしなかった。「いつも最初のホールでボギーを打つと少し落ち着く。なぜなら、最後にはうまくプレーすることを知っているから」。その言葉通り15番までに4バーディを奪ってリードを築き、終盤の2ボギーでも1打リードを守りきった。
イのトレーナーを務める斎藤大介さんは「身体もすごいし、根性もすごい」という。放っておけば、試合中も週に3回はきついトレーニングをするといい、「トレーナーがストップをかけないといけない」とそのストイックぶりに感嘆する。
英会話も、キャディやマネージャーと会話をするだけでなく、週1回はオンライン家庭教師を使って勉強するという熱心さだ。
「もし優勝したら、ラーメンを食べられる。もし5位以内なら靴を買える。それが私のゴールだった。だから、ラーメンと靴、両方ね」と笑ったイ。“もしなにかを手に入れたいならば、良い成績をださないといけない”というのがイのルールだ。
1998年に朴セリが初優勝して以来、22大会で10度目の韓国人による「全米女子オープン」制覇となった。最終18番のボギーできっちり“6アンダー”としたことも、“ラッキー6”ことイの真骨頂か。(サウスカロライナ州チャールストン/今岡涼太)