鈴木愛、米ツアー挑戦の夢も「まずは賞金女王になってから」
◇米国女子◇TOTOジャパンクラシック 初日(3日)◇太平洋クラブ美野里コース(茨城)◇6608yd(パー72)
賞金ランク2位の鈴木愛が9バーディ、3ボギー「66」で回り6アンダーとし、畑岡奈紗ら6人と並ぶ首位に立った。今大会の優勝者には来季の米ツアー出場権が付与されるが、「まずは賞金女王になってから」と力強く語った。
イーブンパーで迎えた前半9番。4mのバーディパットを決めると「やっと入った。これくらい(4~5m)の距離がずっと決められなくて」と笑顔が弾けた。流れに乗った後半は4m以上のバーディパットを4回決めて、計5バーディを奪った。平均パット数1位の本領を発揮。「わたしとしては9番がすごく良かった。やっと成果が出た」と傾斜の激しい高速グリーンを攻略した。
かねてから米ツアーに興味を示す23歳は、リディア・コー(ニュージーランド)、チョン・インジ(韓国)と同組に「かなり緊張した」と苦笑い。1番のティグラウンドでは、よからぬ想像もした…。「ティショットで地面をたたいて空振りするかもとか、OBになるかもって思っちゃって」と明かした。前夜には「(1番のティショットが)50ydしか飛ばないで、隣のホールにいっちゃう」悪夢を見たという。
終わってみれば3人の中でトップのスコアを出したが、同年代で海外メジャータイトルを獲った2人からの刺激は十分。「2人ともわたしと違ってポーカーフェースでラウンドする。アプローチもパターも本当にうまかった。リディアはリズムが素晴らしいし、インジは間の取り方が上手くて、すごく参考になった」と目を輝かせた。
かりに優勝しても現時点で米ツアー挑戦は未定。「勝てば行きたい気持ちはある」と語ったが、最優先事項は4年ぶりの日本人賞金女王に向けて、約370万円差で追うトップを逆転すること。「(米挑戦については)賞金女王を獲ってから。いまはその気持ちが大きい」とうなずいた。(茨城県小美玉市/林洋平)