宮里、野村は善戦するも…米国代表に惜敗
勝負は僅差で決着した。イリノイ州のメリットクラブで行われた米国女子ツアーの8カ国・地域代表の対抗戦「ULインターナショナルクラウン」の3日目、米国代表のステーシー・ルイス&ジェリーナ・ピラー組と宮里美香&野村敏京組の対戦は、17番までもつれながら3&1で米国組が勝利した。
“USAコール”に後押しされた米国チームを相手にしたが、日本チームはひるまなかった。「アウェーの中でやるのは嫌いじゃない。逆にやってやろうという気持ちもあった」と気を吐いたのは宮里だ。1番で1アップとされたが、5番、10番(パー5)とショットをピンに絡めてバーディとし、逆に1アップとリードを奪った。
それでも、米国代表は今季米ツアーで8度のトップ10入りを誇る好調ピラーが、その勢いを見せつける。11番でオールスクエアに戻すと、12番ではカラーから6ydを流し込んで1アップ。さらにその後も日本チームの外側から、次々にバーディパットを沈めて追いつく隙を与えない。日本も13番では宮里、15番では野村がバーディパットを入れ返したが、16番(パー5)でルイスがイーグルパットを沈めて2アップとされ、ドーミーホールとなった17番で決着した。
「今日はパットが全然入らなくて、ショットも…。緊張はしてなかったけど、ただ自分のプレーがうまくできなかった」と、敗戦にうつむいた野村。「ショットはすごく良くて、パットも入っていたけど、ジェリーナが入っていたから仕方がない。でも、勝てる試合でもあったと正直思う」と宮里。
それでも、決勝進出の望みが絶たれたわけではない。明日、ワイルドカードの1チームを懸けたサドンデスのプレーオフが16番(パー5)、17番、9番(パー3)で行われる。日本代表は、野村と渡邉が出る予定だ。
「16番はパー5だから、どうしても飛距離のある選手に出て欲しい。今日の雰囲気だと、ハルちゃんは(プレーオフに)行きたくなさそうな感じだったから、逆にサスペになったのは良かったと思う。良い意味で切り替えられる」と宮里は言う。
初めての日本代表に「(重圧が)ないって言ったら嘘になる」という野村だが、「パーセンテージで見たら飛ぶ人が有利だから、私と彩香が(プレーオフに)行きますよ」と覚悟は決めた。まだ試合は終わっていない。(イリノイ州リバティビル/今岡涼太)