2016年 全米女子オープン

逆転五輪代表入りへ 宮里美香が23位スタート

2016/07/08 13:18
リオ五輪代表2番手争いの行方は?宮里美香は大山志保、渡邉彩香をリードして初日を終えた

2016年の女子メジャー第3戦「全米女子オープン」が7日、カリフォルニア州のコーデバルGCで開幕。今大会終了後の世界ランキングで決まる8月の「リオデジャネイロ五輪」出場を狙う宮里美香が、3バーディ、2ボギーの「71」で回り、1アンダーの23位タイで滑り出した。

好スタートをもたらしたのは、2年ぶりにキャディバッグに入れたクラブだった。肌寒さに包まれた午前中のティオフ直後の1番、宮里はフェアウェイからの2打目を、5Iに替えて、今大会用に持ち込んだ5UTでピン右1.5mをとらえた。バーディ発進で幸先よく出ると、3番(パー5)で3パットボギーを叩きながら、5番、7番といずれも4mを沈めてバーディを重ねた。

後半スコアが動いたのは12番(パー3)のボギーだけだったが「よく耐えたと思う」と胸を張った。15番(パー5)は第3打で残り45ydと絶好のチャンスを作りながら、SWでグリーン手前のバンカーに打ち込むミス。「『ウッ』と来た。一番練習している距離なのに…」

精神的にもダメージが大きな流れだったが、我慢を続けてこそメジャーでの上位進出につながる。バンカーショット直前の加藤大幸キャディの一言が効いた。「『あごの高さだけ気をつけて、出れば勝手にピンに寄るライン』と言われたので、それだけを信じて打った」。ボールはカップ奥1mへ。きっちりパーを拾い、アンダーパーでフィニッシュした。

リオ五輪代表をめぐり、野村敏京に次ぐ日本2番手の大山志保(世界ランク41位)を追う宮里は世界ランク45位。46位の渡邉彩香も、このメジャーで逆転を狙っている。周囲の雑音には「イヤだよ」と正直だが「決まるのは分かっているので、自分のゴルフをやるだけ」と達観している。

ここ最近は突如として1Wショットがつかまる傾向にあり、良い面もあるが、予想不可能なミスも怖い。そんな状況でも宮里は「しっかりと振りぬくことだけを考えている」と言った。大一番でも、大一番だからこそ、迷わない。残り3日間を戦い抜くだけだ。(カリフォルニア州サンマーティン/桂川洋一)

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