2014年 インターナショナルクラウン

「なまりも一緒」の美香と比嘉 チームプレーでウェブ組を撃破

2014/07/26 08:29
カリー・ウェブとミンジー・リー組を3&2で下した宮里美香と比嘉真美子組

米国メリーランド州にあるケイブスバレーGCで行われている国別対抗戦「インターナショナルクラウン」の2日目、宮里美香比嘉真美子組はオーストラリアのカリー・ウェブミンジー・リーとフォアボールマッチで対戦し、3&2で勝利を飾り、初日の引き分けを含み、日本チームに計3ポイントをもたらした。

対戦相手は殿堂入りゴルファーのウェブとアマチュア世界一のリー。1番では宮里が2打目をピンそば30センチにつけてOKバーディを奪ったが、直後にウェブが手前のラフからチップインバーディを入れ返し、苛烈な戦いを予感させた。

続く2番ではウェブが再び3メートルを沈めてバーディとし、日本組は1ダウン。だが、この日はチーム最年少の比嘉が切れを見せた。

「昨日の前半の悪い流れは、すごく緊張していて体が回らなかったのも多少あったと思う。今日はほど良い緊張感に変わって、良いプレーが出来ました」という比嘉は、4番で1メートルにつけてバーディとすると、続く5番も連続バーディ。さらに6番(パー3)では、グリーン右手前からのアプローチをOKに寄せ、相手チームのボギーもあって3連続アップとした。

11番では再び比嘉が、ただ一人バーディを奪って3アップ。ドーミーホールとなった16番(パー5)では、2打目でグリーンを狙うか迷ったという比嘉だったが、「刻んだ方がバーディの可能性が高いと思った」と、レイアップを選択。宮里が先に2.5メートルにつけていたが、3打目をピン左5メートルにつけると「1カップちょっとのスライスライン」をねじ込んで、最後も自分で勝負を決めた。

比嘉の活躍を引き立てたのは、他ならぬ宮里だった。「美香さんがすごくステディなゴルフをしていたので、安心して狙うことが出来ました」と比嘉が言うように、確実にフェアウェイを捕らえ、先にグリーンに乗せてくれる先輩のプレーが、伸び伸びとした比嘉のプレーを引き出した。

昨年からシーズンオフにはフロリダにある宮里の家に泊まって、ともに練習をする間柄の2人。ともに沖縄出身で「4つ下の妹みたい。日本でプレーをしていてもずっと気になっているし、成長を一番間近で感じています」と宮里が言えば、「本当に心強い。“なまり”も一緒だし(笑)、プロゴルファーとして尊敬する先輩なので、早く追いついて同じレベルで戦えるようになりたい」と比嘉。

「日本チームはプラスアルファのアルファの部分で大きな力を持っていると思う」と笑顔を見せた比嘉の言葉が、今の日本チームの結束を物語っていた。(メリーランド州オーウィングスミルズ/今岡涼太)

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