米国女子ツアー

天才双子姉妹2つの道のり

2003/08/21 09:00

2週間前に開催された全米女子アマチュア選手権で、アリーとナリーのソン姉妹は、アメリカの大学ゴルフ界を圧倒させようという熱意で一杯だった。しかし、アリーは8月17日に行われたフロリダ大の新入生のオリエンテーションに出席しなかった。大学進学を目指すナリーを尻目に、アリーは1人、プロ転向に踏み切ることになるようだ。

この夏の数ヶ月間、ソン姉妹はデビッドレッドベター・アカデミーで午前9時から午後5時までゲームで特訓し、毎週6日間は厳しいウェイトトレーニングのプログラムを行っていた。アメリカの女子アマチュア界を席巻してきた17歳の双子は、フロリダ大での1年目を一緒に過ごすはずだった。

親から離れて暮らしたことのなかったアリーは少し前まで、独立して大学生活を送ることを楽しみにしていた。

アリー・ソン
「成長するチャンスだと良いけれど。時間の管理や自分で炊事洗濯ができるようになることから始めたい」と全米女子アマ選手権終了後の8月6日にそう語っていた。

しかしアリーがプロ転向するか否かについて関係者は口を閉ざしている。

米女子ツアー予選会は、フロリダ州ベニスで8月26日から29日の間、プランテーションCCで行われる。同ツアー役員はエントリー提出期限前に、アリーの同予選会出場可否について明かしてはくれなかった。米女子ツアーには18歳という最少年齢制限があるが、このツアーではその場その場でリクエストを検討するとしている。ソン姉妹は来年5月1日で18歳となるが、仮にアリーがエントリーしたとして、出場制限撤回を申し入れたのだろうか。

アリーはアマチュアとして多くの大会で優勝を遂げ、米女子ツアー14試合中11回予選を通過した。今年の全米女子オープンでは5位でフィニッシュ。アリーとナリーの双子姉妹入学を信じていたフロリダ大学のコーチは落胆しながらもこう語った。

「7月中自宅にいたのはたった1週間で、8月中もゴルフ奨学生を捜すために目一杯活動していた。臨機応変に対応するため、常に選択技はオープンにしてはいるが・・・」

今秋以降の米女子ツアー界が賑わいをみせてくれそうだ。

Golfweek