ロレーナ・オチョアが引退表明 「この瞬間を待っていた」
「ハロー、エブリワン!」23日、ロレーナ・オチョアの故郷、メキシコシティで開かれたオチョアの引退会見はいつも通りの温かい挨拶で始まった。「今日は私にとって特別な日。私はこの時をずっと待っていたし、この日を夢見ていた」。
ちょうど3年前の2007年4月23日、オチョアはアニカ・ソレンスタムを逆転して初めて世界ランクナンバー1に上り詰めた。それから157週間、世界ナンバー1女子ゴルファーとして君臨し続けた。
「LPGAをトッププレーヤー、世界一のプレーヤーとして引退する。それをとても誇りに思うし、満足しています」。自らの目標を達成し、家族を持ち、次のステップへ進もうとするオチョアは、「スーパーハッピー」と自らの心境を説明した。
長らく、引退の時期を考えていたというオチョアだが、今年の開幕戦のアジアシリーズでその気持ちは確信へと変わったという。「タイに行って2,3日後にすぐに分かった。私はここに居たいんじゃない。私は他のことを考えていたわ。うちへ帰りたい。家族の近くに居たい」。引退の時期が、明確になった瞬間だった。
来週メキシコで開催される「トレスマリアス選手権」に参戦し、その後は自身がホストを務める「ロレーナ・オチョア・インビテーショナル」には毎年出場する予定というオチョア。それ以外にも、「全米女子オープン」や「クラフトナビスコ選手権」など、年に1,2試合はトーナメントに参加する可能性は否定しない。しかし、試合から試合へと世界を転戦するツアー生活からは、距離を置くことを宣言した。
「23年前にゴルフを始めたとき、世界一のプレーヤーになって、沢山の試合に勝つことを夢見ていた。だからこそ、今が引退するには一番の時だと思う。残りの人生を、私の家族達と沢山の素晴らしい思い出をシェアしながら過ごすわ」。世界一になるという目標を成し遂げ、次は家族と共に過ごす人生へと舵を切る。オチョアが思い描いてきた、世界一幸せな引退会見となった。