「行くなら、この試合で決めないと」古江彩佳は逆転パリ五輪へ“大一番”
◇女子メジャー第2戦◇全米女子オープン presented by アライ 事前(28日)◇ランカスターCC(ペンシルベニア州)◇6583yd(パー70)
8月「パリ五輪」出場を目指す古江彩佳は、この「全米女子オープン」を“大一番”と位置付けている。畑岡奈紗や山下美夢有、笹生優花といった代表入りを争うライバルが一堂に会するメジャーの舞台こそ「一番(大事)というか、(五輪に)行くなら、この試合で決めておかないといけないくらいだと思う。しっかり頑張らないといけない試合」。2枠が現実的なパリ切符獲得へ、日本勢3番手から逆転を期して臨む。
そのための準備も入念に行っている。開幕2日前まで、3日連続で18ホールを回った。26日(日)は後半のみアプローチとパターのチェックだけだったとはいえ、開幕前は2ラウンドが基本のルーティンとなっている古江としては、コースチェックにより多くの時間を割いている印象だ。
一見ワイドに映りながらアンジュレーションがあり、落としどころ次第でラフにこぼれるフェアウェイ。複雑で厄介な傾斜が悩ましいグリーン。打ち上げや打ち下ろしも多いコースにはしっかりと風が吹き、距離感を合わせるのも容易ではない。「惑わされる要因が多いですし、普段米国でやっているコースに比べると、この傾斜が多いグリーンの経験はそこまで多くない。いっぱい“情報”があることが大事と思って、多めに回っています」
カリフォルニア州ペブルビーチGLでの前年は3度目の大会出場で初めて予選通過を果たした。週末もしぶといスコアメークで6位に食い込み、「強い海風もあった難しいコースで、いいゴルフができた。全米女子に対していいイメージは出たと思って、今年も難しいコースに対応できたら」。会場は変わっても、“苦手意識”を払拭して戦えそうな感覚があるのは大きい。
前日27日が24歳の誕生日。バースデーウィークとツアー出場が重なった過去4回はいずれもトップ10入りを決めている。2019、21年の日本ツアー「リゾートトラストレディス」は3位タイと6位タイ、過去2年は「LPGAマッチプレー」と重なって2年連続の2位だった。そんなポジティブなデータもインプットして、勝負の4日間に挑む。(ペンシルベニア州ランカスター/亀山泰宏)