2023年 BMW女子選手権

賭けに出たボギーも「攻める選手として」 古江彩佳が6試合ぶりトップ10

2023/10/22 18:39
古江彩佳は7月「全米女子オープン」以来のトップ10

◇米国女子◇BMW女子選手権 最終日(22日)◇ソウォンヒルズ at ソウォンバレーCC (韓国)◇6647yd(パー72)

6打差を追ってスタートした最終日。古江彩佳は優勝こそ意識しなかったが、「攻める選手として」という姿勢はピンチが来ても貫いた。7バーディ、2ボギーの「67」で回り、通算11アンダー10位でフィニッシュ。米ツアーでトップ10に入るのは、6位で終えた7月「全米女子オープン」以来6試合ぶりだった。

「伸ばせるだけ頑張ろう」と序盤から追い上げ、一時は首位と3打差に迫った。2日目から苦戦したパッティングが復調し、1番(パー5)で3m弱、2番はミドルパットを決めて連続バーディ発進。そこからパーを重ねた4ホールは惜しいパットが続いたが、7番(パー3)から再びの2連続バーディで通算10アンダーまで伸ばした。

9番でピンチが来ても、攻める気持ちは揺るがない。アゲンストの風でクラブ選択を迷った2打目が、ピンサイドの左手前バンカーにつかまった。「アゴも近くて、ボールが結構埋まっていた」と出すのが精いっぱい。アンプレヤブルを宣言し、1ペナルティを受けて救済措置を受ける選択肢もあったが、「攻めるほうの選手としては行くしかない。賭けに出て、パーがとれるような所まで」と片足をバンカーに入れてクラブを振った。

3打目はグリーンに届かず、エッジからパターで外してボギーとしたが、直後の10番は15m超えのロングパットをねじ込みバウンスバック。14番(パー3)もティショットを右に曲げてピンチを迎えたが、「狙う所があるのはラッキー」と2打目でグリーンそばのラフまで運び、2mのパットを決めてボギーにとどめた。

14番でギャラリーの中に打ち込むピンチ

「2日目、3日目はもったいない所が多かったけど、最後はうまく締めくくれた」と振り返った、約1カ月半ぶりの米ツアー。「最近までの自分よりは、いいゴルフがまだできている」と手ごたえを得て、次週のマレーシアへ向かう。 (韓国坡州市/谷口愛純)

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