予選落ちペブルビーチの週末は 渋野日向子の悔しさとうれしさ
◇米国女子◇Danaオープン 事前(12日)◇ハイランドメドウズGC(オハイオ州)◇6642yd(パー71)
前週「全米女子オープン」で決勝ラウンドに進めなかった渋野日向子は、ぽっかり空いた週末も会場のカリフォルニア州ペブルビーチGLで練習を行った。スポット参戦した国内ツアーを含め、自己ワーストとなる4試合連続の予選落ち。募る一方の悔しさを受け止めながら打ち込んだ。
クラブの握りをテンフィンガーからインターロッキングに戻し、今季序盤に痛みが出た左手に負担をかけないスイングに取り組む。バックスイングにかけて「お腹からあばら」を意識することで、力を入れずに腕が上がっていくイメージ。「1球、悪いショットが出ちゃうと、なんかだんだん難しく考えちゃって…」とこぼしつつ、「身体の動かし方が難しいなりに練習(量)をこなしていかないと。(難しくても)頑張って慣れていくしかないし、動かせるようになっていくしかない」。気持ちは前を向いている。
同学年で仲のいい木下彩が初の海外メジャーで13位に食い込んだことは、素直にうれしかったという。ペブルビーチで勝みなみも含めて食事に出かけ、旧交を温めた直後の好成績に「刺激をもらったというか、うれしかったです。すごいわ、あの人」と声のトーンを上げて笑う。「あやたん(木下)はあやたんで良かった。日本の後半戦でも頑張ってほしい」。初シードを目指す友人にエールを送り、自らはここまで年間ポイントレース60位にとどまっている米国での戦いに全集中する構えだ。
前日にアウト、この日はプロアマでインを回ったハイランドメドウズGCには2年連続の参戦となる。前半にパー3が3つあり、17、18番と上がり2ホールでパー5が続く特徴的なレイアウトにもテーマは変わらない。
「いい身体の動かし方ができれば、いいショットが出る。第一前提というか、一番大事なのはいい動きができること。一打一打をムダにしないように」。納得のショットが増えれば、ショートゲームへの集中力も研ぎ澄まされてゲームの流れはどんどん良くなる。「4日間戦えるように全力を尽くしたい」と一心不乱で挑む。(オハイオ州シルバニア/亀山泰宏)