風の“下見”と狙いどころ 古江彩佳はペブルビーチ攻略へ着々
◇海外女子メジャー◇全米女子オープン 事前(3日)◇ペブルビーチGL (カリフォルニア州)◇6509yd(パー72)
2日前からハーフ、18ホールと練習ラウンドを重ねてきた古江彩佳は、この日午後2時半前に10番からスタートする遅めのティタイムを押さえていた。「風の感じを見たかったのが一番」。夕方に差し掛かる時間帯で海風の具合をチェックするためだった。
火曜に発表された予選ラウンドの組み合わせでも、初日が午後2時13分ティオフとドンピシャ。「ちょうど良かった。(予習を生かせる)いいタイムでラッキー」と笑った。「(来てから)きょうが一番吹いていた」という望んだ通りのシチュエーションで、じっくりと9ホールを回った。
2週前のメジャー「KPMG全米女子プロ」でも優勝争いに加わるなど、年間ポイントレース4位につける好調なシーズン。「ショットがまとまって、自信を持って振り切れている。打ちたいところに落とせている」とうなずく状態だから、シビアに狙っていくこともできるようになる。
左サイドが太平洋に面した最終18番は、フェアウェイの真ん中に1本の木がそびえるパー5。右に逃げれば木が邪魔になるホールで、ドローヒッターの古江が木よりさらに左へ打ち出してフェアウェイの左サイドに置いた。「トーナメントでいきなり左を狙うのも怖いので狙ってみよう、と。試合でも自信を持ってできれば」。勝負をかける予行演習は済ませた。
過去2度の「全米女子オープン」は決勝ラウンドに進めなかった。昨年は前週にマッチプレーで決勝まで戦い、日曜の深夜便に飛び乗って臨む強行軍でもあった。今回は前週がオープンウィークだった日程も生かし、「うまく体力を残しながらできたら」。全てにおいて抜かりなく開幕に備える。(カリフォルニア州ペブルビーチ/亀山泰宏)