減ってきた“ジャンプ”は好調の証し 畑岡奈紗「20アンダー以上は出さないと」
◇米国女子◇マイヤーLPGAクラシック 事前(15日)◇ブライズフィールドCC(ミシガン州)◇6556yd(パー72)
優勝争いを演じた前週「ショップライトLPGAクラシック」から連戦となる畑岡奈紗は「久々に大変でした」と苦笑交じりに話す。午前と午後に直行便が1本ずつ飛んでいるフィラデルフィア→グランドラピッズ便は、使用する機体が小さいためゴルフバッグなど大きな荷物は積み込むのが後回しにされがちだとか。同じルートの選手も複数いるため、午前に積めなかったものを午後に回すこともあるという。
13日(月)の午後便に乗った畑岡の荷物はその“あおり”を受ける形となり、母・博美さんの分も含めたスーツケース、ゴルフバッグがグランドラピッズに到着したのは翌14日(火)の昼。「同じ便だったアンナ(ノルドクビスト)も全く同じ状況でした」。会場の事前チェックに割ける時間も削られることになったが、「このコースも5回目なので(知っている)。メジャーとか、初めてのコースじゃなくて良かったです」とたくましい。
しっかり前を向けているのは、ショットへの手応えが増していることも大きい。日本への一時帰国を経てスイングの悩みが続き、28位でも悔しさをあらわにした「全米女子オープン」。悩んでいた、インパクトにかけてジャンプしてしまうクセが顔を出す瞬間が減ってきたことも前週の上位フィニッシュにつながっている。
「ハム(ハムストリング=太もも裏の筋肉)が張ってくると、ちょっと前傾が足りなくて、棒立ちみたいに構えて、(クラブを)下ろしてくるスペースがなくてジャンプしちゃう、とか傾向として何通りか分かってきた。(もちろん)コース上で考えないのが一番いいんですけど、修正できるようにはなってきているのかな」
2019年に1打差2位となったコースは例年伸ばし合いの様相を呈している。開幕前の雨でソフトなコンディションとなっている今年も同様と読む。「毎年20アンダー以上を出さないと優勝には絡めていない。1日最低5個、6個くらい(のアンダー)を目指してやっていかないと、ここのコースはなかなか厳しいですね。4日間伸ばして、いいイメージを持ってKPMGに行けるようにしたいです」。次週のメジャー「KPMG全米女子プロ選手権」(メリーランド州コングレッショナルCC)に弾みをつけるプレーを誓った。(ミシガン州ベルモント/亀山泰宏)