2021年 ANAインスピレーション

“アイドル”と感動の対面も 笹生優花はメジャーで学びの1週間

2021/04/05 11:10
笹生優花は開幕前日の練習ラウンドをツェン・ヤニと回っていた

◇米国女子メジャー◇ANAインスピレーション 最終日(4日)◇ミッションヒルズCC(カリフォルニア州)◇6763yd(パー72)

笹生優花は大会を通じて「勉強」という言葉を繰り返した。「プロになって1年くらいしか経っていないので。長くプロ生活をしている先輩よりは経験も少ない。自分は学ぶ立場にいる」と自覚している。

今週は早々にうれしい偶然があった。開幕前日に練習ラウンドを始めようと思うと、ティイングエリアにツェン・ヤニ(台湾)がいた。

かねてロリー・マキロイ(北アイルランド)への憧れを口にするが、父・正和さんによれば「最初に憧れたのはヤニでした。優花がゴルフを始めたときは、毎週のように優勝争いをしていましたから」。ジュニアの大会でプレーしたパインハースト(ノースカロライナ州)の近くにある韓国料理店の話でレジェンドと盛り上がれるあたりも、19歳の規格外ぶりを証明しているかもしれない。

最終日同組だったレキシー・トンプソンのプレーを見て「ガマンのゴルフだったり、攻めのゴルフだったり、いろいろ勉強になりました」と言いつつ、最も学びたいと話す部分が少しユニーク。「スケジューリング、休みをどこに入れるとか、ゴルフの内容っていうよりはゴルフ以外の内容をしっかりしたい。アスリートって、ゲームでストレスをためると、それを外でどうにかしないとたぶん長く続かないと思う。そういうところを自分は学びたい」

ツェン・ヤニら歴代覇者が並ぶボードの前を歩く笹生優花。19歳の大器はここに加われるか

5打差12位と好位置で迎えたメジャーの週末。前日「77」をたたきながら、最終日は1WショットがOBとなった後半11番(パー5)のダブルボギーを乗り越えて「71」にまとめ、イーブンパーでフィニッシュした。

次戦は14日開幕の米女子ツアー「ロッテ選手権」(ハワイ州カポレイGC)に推薦出場。「ハワイは初めてなので、どんな感じかは分からない。行ってからのお楽しみですかね。いつも通りゴルフを楽しんで、予選通過できるように」とぶれない姿勢で臨む。(カリフォルニア州ランチョミラージュ/亀山泰宏)

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