2020年 ASIスコットランド女子オープン

伝説の全英でイメトレ 畑岡奈紗の視線はロイヤルトゥルーンへ

2020/08/17 00:05
畑岡奈紗は12位で4日間を終えた。靴もかわいい( Mark Runnacles/Getty Images)

◇米国女子◇ASIスコットランド女子オープン 最終日(16日)◇ルネッサンスクラブ (スコットランド)◇6453yd(パー71)

畑岡奈紗が意地のバーディフィニッシュで「71」のパープレーにまとめ、通算1アンダー12位で20日(木)開幕のメジャー「AIG女子オープン」(全英女子)前哨戦とされる72ホールを終えた。

肌寒さが増した日曜日は1番で1Wショットが大きく右に出てラフを渡り歩き、ボギー発進。2番でもスコアを落とす「残念なスタート」から、3番(パー5)では「パーフェクトなセカンドショット」でイーグルチャンスを演出。2パットでバーディを奪い返し、7番(パー5)も獲ってスコアを戻した。

一進一退で迎えた最終18番。過去2日間はボギーをたたいたが、残り163ydから8Iでピンに絡めるバーディで締めくくった。「最後にイーブンに戻せたこと、(4つある)パー5で3つバーディを獲れたことは良かった」と振り返った上で、最大の収穫は「手前から攻めたり、アプローチでピッチングを使ったり、攻め方という部分で来週に向けていい経験になった」。意識はメジャーでの戦いに切り替わっている。

次週の舞台となるロイヤルトゥルーンは、直近では2016年に男子の「全英オープン」が開催されたコース。ヘンリック・ステンソン(スウェーデン)がメジャー最少ストローク「264」をマークして頂点に立ち、惜敗したフィル・ミケルソンの「267」もそれまでの全英最少ストローク(グレッグ・ノーマン、1993年)に並ぶ数字という異次元の激闘が繰り広げられた。

畑岡もメジャーの歴史に残る戦いを映像でチェックし、コースのイメージを膨らませてきたという。「ちょっとしたズレで大きな差になる。今週よりもターゲットを絞って、ショットで攻めていかないといけない」。今大会は風の強さを含めて比較的天候の穏やかな4日間だったこともあり、一層タフなラウンドになることは覚悟している。

「(キーとなるのは)ショートゲームが一番。(硬い地面で)まだアプローチが自信を持ってできていない。あとはグリーンのスピードをしっかりつかむこと。もう少しパッティングを決められないと、上位には食い込めない」。悲願のメジャータイトルへ、仕上げる部分を明確にして約160㎞離れた決戦の地に向かう。

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