2020年 ASIスコットランド女子オープン

渋野日向子「頭を使って、使いまくって」初の本格リンクスで全英前哨戦

2020/08/12 20:08
開幕前に練習ラウンドを行った渋野日向子(画像提供LPGA/Tristan Jones)

◇米国女子◇ASIスコットランド女子オープン 事前(12日)◇ルネッサンスクラブ (スコットランド)◇6453yd(パー71)

渋野日向子は英国特有のリンクスコースに苦笑いを浮かべる。「日本にはまったくないゴルフ場。見た目から難しさが伝わってくる」。2連覇を目指す今季メジャー初戦「AIG女子オープン」(全英女子オープン/スコットランド・ロイヤルトゥルーン)前哨戦は、環境適応力を存分に試される。

海沿いから風があおる本格リンクス。開幕2日前までに27ホールの練習ラウンドを行い、グリーン周りの感触を中心にコースを確かめた。「体調は良い。正直、思っていたより気温が高くビックリした」。開幕前は好天が続いただけに、試合中の雨予報や風も警戒している。

グリーンの硬さ、ラフの深さも日本とまるで違う。「グリーンに直接乗せるとスピンがかからないで球が止まらない。フェアウェイにいけば(地面が硬いので)転がるので距離は稼げるが、ラフに入ったときはロストボールにしかねない。刻むしかない選択にもなる」。さらに深さが特徴のポットバンカー。「アゴ付近についてしまうと壁に当たって戻ってくる。そして目玉に。(アゴ付近に入れたら)ダボになると思っておかないと」。練習ラウンドでは派手に手こずった。

“スマイルシンデレラ”として全英を制して1年。「イギリスに帰ってきて、英語はまったく上達していないなと」と、おどけながら「やっぱり海外の選手とかとハローって言ったりするのは良いなって思いますよね」。一緒に渡英した青木翔コーチがキャディを務めるのも前年の全英以来になる。「私も頭を使って、使いまくって。そして青木さんにも頑張ってもらって」と笑いながら信頼する師匠へのお願いも口にした。

パターは予選落ちした「アース・モンダミンカップ」で使用したPLDアンサーではなく昨季のエースパター・ピン シグマ2 アンサーに戻した。英国2連戦後は大西洋を渡り、米国でのメジャーなどに出場するため秋口までは日本ツアーを欠場する。覚悟を固めた長期転戦の初戦。「結果を求めつつ、笑顔でお菓子を食べながら頑張ります」と変わらず戦い抜くことを誓った。

2020年 ASIスコットランド女子オープン