“壁ドン渋野”は封印「今週はジャストタッチ渋野で」
◇米国女子◇スウィンギングスカートLPGA台湾選手権 事前(30日)◇ミラマー・ゴルフカントリークラブ(台湾)◇6504yd(パー72)
米ツアー出場2戦目の渋野日向子が難グリーン攻略へ「今週はジャストタッチ渋野でいきます」とテーマを掲げた。この日はプロアマ戦で18ホールを回り、最終調整。自らと同じ今季メジャー優勝者らとの最注目組に備えた。
陽が傾く午後6時。初の台湾で海外2試合目となる20歳は、プロアマ戦を終え、癖が強い芝質のグリーン攻略法を思い描いていた。
「下りは距離感を合わせていきたいですし、上りはしっかり打ちたいですけどね」。8月に初出場初優勝した「AIG全英女子オープン」で5mのウィニングパットをカップに当てて入れた “壁ドン”を封印するとし、「んー、今週はジャストタッチ渋野ですね、壁ドン渋野じゃない(笑)」と爆笑を誘った。
ヤーデージブックにあるグリーンには傾斜を示す矢印を無数に書き込まれてある。下り傾斜は転がりやすい順目だ。事前27ホールで感触を確かめ、「パットはみなさん(ゲスト)の後に打っているのに、やっぱり今週はグリーンが読みにくいですね。(9番で)『わっかんねー』って言いました?(笑)たぶんラインですよ。今週はジャストタッチで(笑)」。前週には長距離のパットの距離感を生かす練習に時間を割いており、それが活かされる試合となる。
初日同組は今年の「全米女子オープン」優勝のイ・ジョンウン6(韓国)と「KPMG女子PGA選手権」を制したハンナ・グリーン。渋野同様、大会の看板や公式パンフレットに掲載された2人との同組に「私が看板に入るくらいなので」と謙遜。ただ、報道陣から全英覇者としての対抗心は、と問われると「(全英とは)別、別、別。そんなライバル視しちゃダメですよ。グリーン周りなど、自分がどれだけ出来るか、勉強になる」と笑いながら謙虚に話した。
2020年の東京五輪を見据え、世界ランキング12位からの浮上を狙うのも出場目的のひとつ。「やるからには、トップ10を目標に頑張りたい。どれだけ通用するのか、体験できる」。世界トップランカーがそろう予選落ちなしの4日間大会に挑戦心を持って臨む。(台湾・新北市/林洋平)