国内男子ツアー

<この夏は藤田寛之が珍しく・・・>

2014/10/13 08:29
現在賞金ランキング1位の藤田寛之が「日本オープン」制覇に挑む

ちょっと前の話になるが、ゴルフ界きっての“仕事人間”がこの夏、初めて家族サービスらしいサービスに励んだようだ。「トップ杯東海クラシック」の会場で、優合子夫人が明かした。「結婚して初めてです」と。そこは本人もツッコミを入れたいところのようだが、8月の4泊5日の北海道旅行は「確かに、今まではせいぜい1泊。長くて2泊でしたけれどね」と、モジモジと「今回は頑張りましたよ!」。

子ども連れなら絶対に外せない、旭山動物園もぬかりなく旅程に入れて、自らレンタカーのハンドルを握り、園内を巡るときにはパパの手を取り合う2人の息子に「つまらないことで、ケンカをするな」とビシッと“両手に花”ならぬ“両手に息子”。

日頃から、「家族よりゴルフ」と公言している九州男児の精一杯の家族愛。子どもたちを大喜びさせた初めての夏・・・。

「でも、実はその翌週に、北海道で地区オープンがあったんですよね・・・」と優合子さんはぽつりと、今回の旅行もついでだったのと言って責めないまでも、家族旅行もそのスケジュールの一環であり、帰路が別々だったのはちょっぴりせつないが・・・。

「いや、この仕事をしている人ならみんな、おんなじような悩みをかかえていると思うんですよ」と言い訳がましく、目下賞金ランク1位は今年もまた“王座”がかかるとあらば、これからツアー終盤はいっそう家族は二の次となる可能性は高く、そういう意味でもこの夏の旅行は思い切って良かった。

そして今週はいよいよかねてより、タイトル獲りを公言している大一番である。日本一決定戦。「日本オープン」は、藤田にとってもいまもっとも欲しい称号であり、ここ数年はあれこれ策を練るほどに、なぜか優勝から遠ざかって行くような気がすると「今年は、特に何も準備をせずに、自然体で行こうかと思っているんですよ」。今度こそ、ツアーきっての“仕事人間”の努力も報われるか。