国内男子ツアー

ツアープレーヤーたちの腹具合<藤田寛之>

2005/06/13 09:00
藤田はプロアマトーナメントのインターバルでバナナをパクリ。ラウンド中の“非常食”は欠かせない。

試合中、選手達の食生活はどうしても不規則になる。7時台と早朝のスタートの日もあれば、午後13時以降など中途半端な時間のときもあり、しかもトーナメントはアマチュアのラウンドのようにハーフターンでの休憩もなく、18ホールぶっ続け。なおさら、食事をとるタイミングが難しくなる。 日によってはしっかりした食事ができるのは、1日2回なんてこともあり、プレー中のスタミナを保持するために、キャディバッグにバナナやパンをしのばせてそれをインターバルでほおばったりする選手も多い。 シードの常連選手ほど、そのあたりの対処法も慣れたものなのだが・・・。

先週のJCBクラシック仙台初日に、ぐったりした表情でホールアウトしてきたのは、シード9年目の藤田寛之だった。気の抜けたような声でひとこと。 「おなかすいた・・・」。 この日の藤田のスタート時間は12時5分。いつもなら、早めの昼食を軽くとったあと、菓子パンなどを持っていざコースに出るところなのだが、この日に限って忘れてしまった。「体が健康な証拠なのか(笑)、途中、ものすごく腹が減ってきて・・・」。パワーを補給しようにも、“非常食”はないし、我慢してプレーしていたのだが、どうやっても力が入らず、上がりホールで「とんでもないチョロ」まで打ってしまったという。ミスショットにはそんな背景もあったのだ。

「次からは絶対に忘れないようにしよう」と、誓う声もどこかフガフガ・・・といった感じで力が入っておらず、「とりあえず、メシ食ってきます・・・」と、クラブハウスに引きあげていったのだった。

その一方で、ラウンド中はいっさい食べないという選手もいる。
伊沢利光がそうで、「ちょっとでも食べたら途中で決まってトイレに行きたくなる。プレー中に用を足すのは、リズムが狂う」と以前、ある大会でサスペンデッドになった前日の残りホールとあわせて29ホールを、空腹のまま回りきったことがあった。

朝5時に起きて、午後15時のホールアウトまで、ほんとうに何も口にしなかった徹底ぶりにも、「こんなのはもう、慣れっこだから」と、こともなげに言ってニッコリ笑ってみせたが、そのあとレストランへ直行。チラシ寿司を注文し、ようやく一息ついたそうだ。会場ではそんな選手たちの“腹具合”なども想像しながら、トーナメントを観戦するのもまた一興かも・・・。

トーナメントで起こったルール裁定の実例

<JCBクラシック仙台>

1日目、3番ホール、パー4のグリーン上での出来事であったが、2日目のスタート前に本人から報告が有り裁定の結果競技失格となる。競技委員への報告は、前日の3番ホールグリーン上でパッティングをしたときパターヘッドを球の後ろに置き、スタンスを取ろうとしたら球が動き出し球の止まった所からプレーしてスコアー6で提出したがもしかしたらぺナルティが付いたのではないかと申請してきました。

競技委員の裁定は、アドレスには入っていないが、本人も認めているように風その他が球を動かしたということでなく、プレーヤーが球の動く原因を作ったとして1ぺナルティでリプレースしてプレーをしなければいけないところをリプレースせずに止まった所からプレーしたので一般の罰の2ぺナルティを付加しそのホールのスコアーは8としなければならないのに6であった為、過少申告で競技失格となった。

裁定18-2b/4・規則6-6d、読者の皆さん、このプレーヤーはアドレスには入っていないが球の動く原因は自分以外には考えられないと申告してきました。「ゴルフの精神をおもんじスポーツマンシップ」のあるすばらしいプレーヤーですね。皆さんはこの様なケースで、自分に厳しくジャッジできますか?

もう一つ、トーナメントでは滅多に起きないことをご紹介いたします。1日目、7番ホール、パー5のセカンド地点でカラスに球を持っていかれたとの事であった。立ち会った競技委員は、近くで一部始終を見ていたギャラリーの証言により球があった箇所に別の球をプレースさせて罰なしにプレーをするよう伝える。規則18-1読者の皆さん、普段のプレーではギャラリーがいませんので確証が得られず紛失球となってしまうケースがあるかもしれませんね。

<PGA・JGTOチャレンジⅠ>

初日、18番ホール、パー4のティグラウンドで競技委員要請があった。ことの内容は、同伴競技者のクラブでティショットをしてしまいその後どの様な処置をしたら良いかとの事であった。

立ち会った競技委員は、プレーヤーに使用した同伴競技者のクラブに対して不使用宣言をしてもらい、その球に2ぺナルティを付加してプレーするよう伝えた。規則4-4a、この処置で行けばセカンドショットは4打目として進めますが、ティグラウンドで新たに自分のクラブで打ち直しをするのが正しいと思いティショットをしたケースが過去にあります。

新たにティショットしたのはストロークと距離の罰が付加されそのティショットは5打目でインプレーとなります。読者の皆さん、用具が同じメーカー、同じブランドでのプレーとなることが多いようです十分ご留意下さい。