過去5年で2番目の難度 平均スコア「4.8667」葛城の12番
◇国内女子◇ヤマハレディースオープン葛城 初日(4日)◇葛城ゴルフ倶楽部山名コース(静岡県)◇6564yd(パー72)
傾斜激しいグリーンをバンカーが囲む、12番パー4。風の強まった初日の平均スコアは4.8667。直近5年間の試合(パー4に限り)で2016年「日本女子オープンゴルフ選手権競技」(栃木県・烏山城CC 二の丸・三の丸コース)初日17番の4.923に続く、2番目の高難度ホールになった。
12番は、打ち上げの2打目が必要な364yd。グリーンは左や手前に向け激しく下る傾斜だ。ピンは左奥(手前から20yd、左から8yd)の傾斜に切られ、出場する120人の同ホールスコア詳細はバーディ5人、パー43人、ボギー46人、ダブルボギー17人、トリプルボギー7人、+4が2人になった。
ピン位置を設定した日本女子プロゴルフ協会(LPGA)の競技委員によれば、「グリーンの硬さや速さなどを総合的に判断し、難しいけどパーを拾えるホールとし(ピン位置を)決めた。ただ、風は想定よりも強かったのは確か。手前から寄せることも難しかった、と感想を持った選手もいた」。コースはホールにより風の抜けが激しくなる場所があり、日本気象庁が正午に記録した5m/秒の風速以上に、同ホールはグリーンからの向かい風が強かったようだ。
グリーン手前からアプローチした選手は風の影響も受け、ボールは下り傾斜を転がり、自らのもとに戻ってくる場面が目立った。勝みなみは同ホールで1.5mほどのバーディパットをジャストタッチであわせたが、カップに蹴られパーパットは4mまで離れてボギー。上りのパットが同じ位置まで戻ってきた有村智恵など、最初のパットと同じやそれ以上の距離の返しのパットを打つ選手が多かった。
ホールアウトした選手とキャディは「きょうの12番はパーでバーディ。ボギーで普通だと思わないと」と声をそろえた。同ホールでバーディを奪ったユン・チェヨン(韓国)はピン左3m、グリーン外へ転がる傾斜の途中に止まりスライスラインを沈めたという。同じくバーディの前田陽子は1m以内につけた。ユンは「きょうのあのホールでの私のバーディは、運でしかないと思う」と述べ、難しさを表現した。(静岡県袋井市/林洋平)