シード選手で臨む新シーズン 小祝さくら、勝みなみらに「2年目のジンクス」は?
2019年の国内女子ゴルフツアーは、3月7日(木)からの「ダイキンオーキッドレディス」(沖縄・琉球GC)で幕を開ける。年間39試合が予定され、過去最高の賞金総額39億4500万円をめぐって戦いが繰り広げられる。
■シード選手の“若返り”
昨季は若手の台頭が目立った。賞金ランキング50位までに入り、今季のシードを得た選手のうち、2017年のプロテストに合格したルーキーは4人。18年に合格したばかりの選手も、3人が賞金シードを獲得した。
20歳の小祝さくらは優勝こそなかったが、2位が4回で7000万円余りを稼ぎ、賞金ランク8位に入った。同9位の勝みなみは11月「大王製紙エリエールレディスオープン」でプロ初優勝を果たし、同23位の新垣比菜は4月「サイバーエージェント」で初優勝を飾った。17年プロテスト1位合格の松田鈴英もランク11位につけた。
2018年プロテスト合格組は8月「CAT Ladies」を制した大里桃子(ランク49位)のほか、原英莉花(38位)、三ヶ島かな(42位)がフルシードを確保した。
2018年シーズンでシードを獲得した50人の平均年齢は26.4歳で、記録が残る01年以降では13年の26.7歳を更新して最年少となった。30歳の服部真夕が11年連続で守ってきたシードを失うなど世代交代が進んだ形だ。
■輝きの真価問われる
ただ、プロスポーツの世界には活躍した新人が翌年に調子を落とす「2年目のジンクス」という言葉がある。最近では、プロ野球の阪神・高山俊外野手が入団1年目の2016年に136安打を放って新人王に輝いたが、翌17年は攻守に精彩を欠いて成績も落ち込んだ。
不調に陥る理由は諸説あるものの、脚光を浴びた結果、オフに取材で忙殺され、練習不足でシーズンイン。コンディション調整が進まず、成績も低迷…という流れだ。
2016年のプロテスト合格者で翌17年の賞金シードを得たのは永井花奈、川岸史果の2人。永井は昨季の賞金ランク22位でシードを守ったが、成績が低迷した川岸は60位に沈みシードを逃した。
「黄金世代」とも称された若手らは2年目のジンクスに苦しむことになるのか、それとも確固たる地位を築いていくのか―。2019年シーズンの注目点の一つになりそうだ。