渡邉彩香は米QT失敗で無念の帰国 国内賞金シードは正念場
2018/11/08 17:45
◇国内女子◇伊藤園レディスゴルフトーナメント 事前情報(8日)◇グレートアイランド倶楽部(千葉県)◇6741yd(パー72)
来季の米国ツアー出場権を懸けた10月中旬のセカンドQT(二次予選会/フロリダ州・プランテーションG&CC)に出場した渡邉彩香が、約1カ月ぶりに国内ツアーに復帰する。2年後の東京五輪出場に向けて米ツアーを目指す挑戦は失敗に終わったが、「自分の気持ちにケジメがついた」と気持ちを切り替えた。
2015年を最後にタイトルはなし。今季ここまで3度のトップ10にとどまり、賞金ランキングは54位(2039万8,250円)にいる。同50位までに与えられる来季賞金シードの圏内に入るには、残る2試合の上位進出が必須となる。「(国内の)QT受験の覚悟なんてない(頭にない)」とシード確保へ強気だが、その危機は背後に迫っている。
それでもショットは、以前の「ワケの分からない球が出る」状況から脱し、「帰国後は、ミスはしても自信を持って打てている」という変化もある。「何が起こるかわからないのがゴルフ。少しでも自信を取り戻せたことは大きい」と肩の力は抜けた。「失敗を失敗で片付けたくない。とにかく2試合でやるしかない」。プロだからこそ、シード選手であり続けたいこだわりは捨てたくない。
昨今はツアー賞金総額の増額などもあり、賞金シードのボーダーラインは2015年の1791万円から、17年は2238万円と上昇傾向にある。今年は2300万円台が当落線上と予想され、2400万円に乗せればほぼ確実との見方が強い。「今はここ(日本)で、やれることをやるしかない」。厳しい現実を受け入れながら、正念場を迎える。(千葉県長南町/糸井順子)