2018年 ミヤギテレビ杯ダンロップ女子

緻密から大雑把へ イ・ボミが大胆なキャディ起用

2018/09/20 16:09
プロアマ中になった携帯電話の音の主が自分のキャディと知り、頭を抱えるイ・ボミ

◇国内女子◇ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 事前情報◇利府GC (宮城)◇6,534yd(パー72)

思わず、イ・ボミ(韓国)は頭を抱えて座り込んだ。開幕前日に行われたプロアマ戦。大事なプロアマのゲストがフェアウェイからの2打目を打とうとしたとき、携帯電話の着信音が鳴り響いた。その電話は、今週イと初タッグを組んで隣に立つ、大溝雅教キャディのものだった。

「これはまずい…」と、大溝キャディも苦笑い。イがプロアマのお客様に「すみません」と謝って、その場は笑いに包まれた。過去6シーズンにわたってイのキャディを務めた緻密な清水重憲氏とは正反対の、緩く、大雑把な雰囲気が大溝キャディの持ち味だ。

意外な2人のタッグは、黄アルムの紹介で実現した。黄のキャディをやることの多かった大溝氏を「良いキャディ」とイに紹介した。「でも、“良いキャディ”って言っているのはアルムだけらしいけど…」とイは笑う。距離を間違えたり、練習中に行方不明になったりすることも、ツアーではよく知られた事実である。

それでも、大溝キャディは小平智の米ツアー優勝を含む、ツアー通算28勝(男子9勝、女子19勝)を挙げているから伊達ではない。イは国内ツアー21勝で、韓国ツアー7勝。勝ち星でいうと、イと大溝キャディは互角なのだ。

今週と来週の「日本女子オープン」で、2人はタッグを組むことになっている。もし来週、イのバッグを違うキャディが担いでいたら…それはきっと今週なにかが起きた証かも?(宮城県利府町/今岡涼太)

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