シード初獲得に前進 日本勢最高位の大出瑞月&濱田茉優
◇国内女子メジャー第2戦◇日本女子プロ選手権大会コニカミノルタ杯 最終日(9日)◇小杉CC(富山)◇6605yd(パー72)
日本勢最高位の通算5アンダー4位タイに入った濱田茉優と大出瑞月は、ともに初めてのシード権獲得へ大きく前進した。賞金ランキングで、それぞれ27位(約2852万円)、35位(2190万円)に浮上した。昨年の実績で、シードのボーダーラインの50位は2238万9466円(大山志保)だった。
今大会をランク64位で迎えた大出は6月の「ヨネックスレディス」(2位タイ)以来となる今季2度目のトップ5入りを決めた。「去年が全然ダメ(ランク85位)で、今年も去年くらいの調子だった」と悶々としたシーズンを送っていたが、最終日を「頑張ってシードに近づけたらいいなと思っていた」と11位タイで迎えた。
最終18番のボギーを残念がったが、4バーディ、3ボギーの「71」で回った。大雨の厳しいコンディション下で「平常心を心掛けてやっていました。今まではイライラしてどうにもならないことが多かった」というところを、闘志を胸にしまい「頭の中でずっと音楽を流して」対応。この日は男性ダンスグループ「THE RAMPAGE from EXILE TRIBE」の歌を選曲した。
初日を首位タイで滑り出した濱田は、前週の「ゴルフ5レディス」の3位に続く上位フィニッシュ。前半アウトを1ボギーで耐え忍び、「ずっと苦しいのが続くわけがないと思ったら、バーディが来た」。折り返し直後の10番で残り136ydの第2打をピンそば1mにつけてバーディ。続く11番(パー5)は3mを沈めて2連続とした。
週末に2日続けて「71」でまとめ、「雨風の中、よく耐えられたと思う。4日間、長くつらかった。パットが入ってくれて最終日もアンダーパーで回れて良かったです」と納得した。男子プロの井上忠久に師事し、2年以上「低くフォローを出すように」とパッティングストロークの修正に取り組んできた。「やっと少し、自分の感覚と合ってきた」ところだ。
大阪・堺市にあるコーチのレッスンスクールは、台風の影響で屋根が破損したという。ビッグな賞金は“恩返し”にも充てられそう。7日に向かえた23歳の誕生日に自ら花を添え、「最終戦(ツアー選手権リコーカップ)と(米ツアーを兼ねた日本ツアー)TOTOジャパンクラシックに出たい」と雨水をぬぐった。(富山県射水市/桂川洋一)