輝いて見えた“ジャンボウェッジ” 原英莉花をV戦線に踏みとどまらせたもの
2018/03/24 19:08
◇国内女子◇アクサレディス in MIYAZAKI 2日目(24日)◇UMKCC(宮崎県)◇6505yd(パー72)
首位と3打差の通算7アンダー6位につけた19歳、原英莉花は「後半16番から輝いてみえた」とおどけ気味に58.5度のウェッジを握りしめた。鉛色のヘッドに刻まれた“Jumbo”の文字。マスダゴルフのもので「これ、ジャンボ(尾崎将司)さんにいただいたものなんです」。
上がり3ホールで迎えたピンチとチャンス。ティショットをダフった16番(パー3)は、残り20ydから寄せてパー。続く17番でも2打目をミスしたが1.5mにつけてしのいだ。「絶対バーディが欲しい」という18番(パー5)は、18ydからの3打目をOKに寄せて優勝戦線に踏みとどまった。
「最後の3ホールの寄せは、すべてこのウェッジ。活躍してくれました」と、師匠で男子ツアー94勝を誇る尾崎将司に感謝した。この日使用したウェッジはジャンボから譲り受けた「3代目」と話し、「ジャンボさんがウェッジを削ってくれるんですよ」とにっこり笑った。
湘南学院高時代からジャンボ邸に通い、最初にウェッジをもらったのは2年前。「高いボールしか打てなかったのが、低くてスピンの効いたアプローチを教えてもらった。理想より高い球しか出なかったときに『これで打ってみろ』と。それで良くなってきて『じゃあ、それでやる』となったんです」。
昨年はジャンボが出場する2試合を観戦し「入りそうなアプローチをずっと打っていて『やっぱりすごい』と改めて思った」と興奮気味に語った。首位の三浦桃香や新垣比菜ら、同世代が入った混戦の優勝争い。「ショットが乱れてきたところもあったけど、最後のバーディでつながった」と最終日に向けて気持ちを高めた。(宮崎県宮崎市/林洋平)