次週オフの笠りつ子、高額賞金大会の今週で「2試合分、稼ぐ」
◇国内女子◇NOBUTA GROUP マスターズGCレディース 2日目(21日)◇マスターズGC(兵庫)◇6523yd(パー72)
賞金ランク3位の笠りつ子が首位タイで決勝ラウンドに進んだ。5バーディ、1ボギー「68」で回り、通算9アンダーでキム・ハヌル(韓国)と並ぶ。賞金ランク1位のイ・ボミ(韓国)とは3315万4665円の差があるが、今季2勝、トップ10も20回と好調を維持している。優勝賞金2520万円の高額大会で、一気に差を縮められるが、「まだ36ホールある。(優勝は)そんなに楽なもんじゃないからねー」と笑い声を響かせた。
抜群の安定感が光る。2日間で叩いたボギーは3パットした2つ。この日も、8番で80ydから1mに置いてバーディ。さらに9番でも158ydから7Iで1.5mに落として連続とした。後半は、父・清也さんも「決まるようになった」とうなずくパットがさえた。12番で12mのスライスラインを読みきった。
「まだ、賞金女王とかは考えてない」と言うが、流れは確実に来ている。イとの差は少なくないが、優勝を逃した直近2試合でも首位で最終日を迎えるなど上位に入る活躍。対するイは、連戦の疲労で、12戦連続トップ10入りしていた前半戦と比較すると勢いは停滞気味。高額賞金大会続きの終盤戦。イの状態次第では、逆転の可能性は十分ある。
「(ランクより)数字の方にこだわりがある」。すでに達成したため2週前に変えたが、年間1億円を夢見て2年ほど携帯の待ち受け画像を札束にしていた。とはいえ、プロになって以来、預金通帳は見たことない。熊本の実家にいる母が管理している。「そろそろ見ようか。いつにしよう」。アハハと笑う。
今大会で7連戦目。「さすがに疲れた」と次週の「樋口久子 三菱電機レディスゴルフトーナメント」は出場しない。否応なくプレッシャーがかかるタイトルレース。「2試合分、稼ぎたいな!」と明るく言い残す姿には、逞しさもあった。(兵庫県三木市/林洋平)