パター迷走に終止符?成田美寿々は“イメージ一変”
国内女子ツアー「リゾートトラストレディス」が27日、徳島県のグランディ鳴門ゴルフクラブ36で開幕した。ツアー通算7勝の成田美寿々が3連続ボギーの後、7バーディを量産し「68」をマークして、首位と1打差の4アンダー2位タイでスタートした。
出だしの1番から、3連続ボギーの苦しい立ち上がり。2回は3パットだった。4番で、第2打をピンそば1.5mにつけて1つ目のバーディを奪うと、5番で5m、7番で4mを沈めて序盤のミスを一掃。さらに9番(パー5)では残り110ydの第3打を2.5mに寄せて、スコアを赤字に転換させた。
後半は11番で7m強、14番で3mをねじ込むなど、さらに3つのバーディを奪取。3月の「アクサレディス in MIYAZAKI」初日以来の60台をマークした。
今季は前週まで10試合に出場し、予選落ちが5回。特に苦しんでいるのが、グリーン上だ。昨季「1.7875」で8位だった平均パット数は、今季ここまで「1.8562」と45位に低迷している。
「アクサ-」から4試合ほど、父・俊弘さんが使っていたクラシックスタイルのL字パター(マクレガー トミー・アーマーIMG5)を握ってみた。5試合目の「サイバーエージェント」初日に3パットを頻発し、2日目からピン型のパターに戻した。現在はスコッティ・キャメロンのピン型パター(プロトタイプ、35インチ)を使っている。
そんな中、一筋の光明も見えた。L字パターを使ったことで「機械的に打っていた私が、感性を生かしてラインを作るパッティングに変わってきた。曲線的にラインを作ることでボールが転がっていくイメージができる」。ジュニア時代から練習器具で「ガチガチにやってきた」という直線的なライン作りから一変した。
さらにラインの読みをキャディに頼り過ぎ「自分のイメージが出ないまま打っていた」ことを反省。この日は、やや下りのスライスラインと読み切り弧を描くイメージでしっかりと沈めた4番から、自分でライン読みを徹底した。
ショットに関しては「不安がない」と手応えがある。「早めに、負けたら負けたで仕方ないと思える優勝争いをしたい」。パッティングの迷走に終止符を打てるかどうかが、カギを握りそうだ。(徳島県鳴門市/糸井順子)