飯島茜 18万円オーダーメードパターの力を導き出した男とは?
国内女子ツアー「ヨコハマタイヤゴルフトーナメント PRGRレディスカップ」2日目を21位から出た飯島茜が、6バーディ、1ボギーの「67」でプレー。ムービングデーのリーダーボードを駆け上がり、通算5アンダーの4位タイで最終日を迎える。
昨季までミズノと用具契約を結んでいた飯島は、今季からグローブライド(オノフ)とクラブ5本使用の契約を結んだ。「スムーズに替えることができた」と話すが、この日の主役は今週から替えたというニューパター。聞けば、フィッティングデータを元に組み立てる完全オーダーメードで、価格は「18万円」というから驚きだ。
モデル名『べノックパター』は、京都市に本社を置く「ベノック」が開発。知人から勧められ、東京都内の正規販売店で発注した。「いろいろなデータを取り、要望に応じて設計してもらえる。すんなりと(新しいパターに)入れた」と、体に馴染みむまで時間はかからなかったという。
しかし、初日は「1mにつけても入らなかった」と大苦戦。エースパターに戻す考えも頭をよぎったが、そこはせっかくのオーダーメードパター。1日で手放すのは忍びない。「高かかったから、もう1回使おうと思って…」。
昨夜はキャディからの助言で、男子世界ランク1位のジョーダン・スピースのパット動画をネットで検索し、1時間ほど研究に費やした。閃きのヒントを得たのは、カップを見ながら打つ練習方法。「そのイメージをルーティンに取り入れたら、集中してターゲットを絞られるようになった」という。藁にもすがる気持ちで実践した試みが、この日は見事にフィット。後半10番では10mのバーディパットをねじ込むと、15番から2m、3m、4mを決める3連続バーディで首位争いに加わった。
「1年間、使い続けられるようにしたいですね」と飯島。新たなエース候補になり得るのか、『AKANE』の名前も刻まれた高額パターの真価が問われる最終日となりそうだ。(高知県香南市/塚田達也)