小林浩美会長のアカペラ相談室で“大山志保全開”に
千葉県のグレートアイランドCで開幕した国内女子ツアー「伊藤園レディス」初日、大山志保が7バーディ2ボギーの「67」でプレーして、首位と2打差の5アンダー4位タイでスタートした。最近は自粛気味だったトレードマークのガッツポーズも躊躇なく飛び出し、ギャラリーの声援とプレーがシンクロした。
ショットが冴えたこの日、大山が前半に奪った4つのバーディはすべて1ピン以内。「3パット2回」のボギーを悔やんだものの、後半もしっかりスコアを伸ばした。
開幕前日のプロアマトーナメントで、日本女子プロゴルフ協会の小林浩美会長と約20年ぶりに同組でプレー。大山がまだ日大在学中のアマチュア時代に出演した番組収録以来のラウンドで、「技術、メンタル面の悩みを聞けるだけ聞いて、気持ちの切り替え方法を教わった」と、憧れだった選手の一言一句を受け止めた。
「ありのままでいいのよ、ありの~ままの~♪」。自らアカペラを披露したという小林会長独特のアドバイスで、大山の心は晴れたようだ。
うれしいときはお決まりのガッツポーズ、悔しいときは足をパチン―。プレーの良し悪しがロープ脇のギャラリーにも一目でわかる、大山本来のプレースタイルだが、最近は周りを気にしすぎて、自身に腹を立てたり、感情に波風を立てることなくクールを装おうとしていた。小林会長からは「大山さんは闘志があるところが良いところ。今以上に(感情を)もっと出してもいい」とアドバイスされたと言う。
「これ以上、(感情を)出しちゃったらどうなるんだろうって思いましたけど(笑)」。この日、チャンスにつけた13番(パー5)で約1.5mのバーディパットを外した際には、悔しさでパターを振り落とすアクション(実際には落としていない)も。早速、感情を解放し、好スコアにつなげた。
「見ている方も楽しいと思うのでね」と茶目っ気も取り戻した。自粛期間の分も取り戻すべく、2日目以降も“大山志保全開”を約束した。(千葉県長南町/糸井順子)